食文化体験・イベント

2025年6月 1日 (日)

こども食堂について理解を深める -「夕焼けぽっぽ食堂」(広島市中区)での食事体験-

 「こども食堂」については、最近よく話題になっており、街中で見かけることも多くなりましたが、実際にどんな思いで、どんな活動をされているかについては、「こども食堂」の運営者・参加者でないとわかりづらい状況にあるように思います。

 そこで今回は、実際に提供された「こども食堂」の食事から、皆さんと一緒に「こども食堂」の理解・認識を深めていけたらと思います。


最初で最後の「夕焼けぽっぽ食堂」

 2025年5月30日、広島市中区猫屋町の「本川公園集会所」で最後の「夕焼けぽっぽ食堂」が開催されました。

 「夕焼けぽっぽ食堂」は、本川公園集会所で毎週金曜日に「こども食堂」を開催されてきました。

 その「夕焼けぽっぽ食堂」代表者・レイコさん(初谷禮子さん)が今回で御勇退されることとなったのです。

 私はこの話を「モアニクラブ」(「こども食堂」を支援するボランティアグループ)のメンバーの方から教えていただきました。

 当日はモアニクラブの皆さんも応援に行かれるとのことでした。

 これも何かの御縁であり、「こども食堂」を知る良い機会だと思い、私も最後の「夕焼けぽっぽ食堂」に参加させていただくことにしました。


「夕焼けぽっぽ食堂」訪問

 開催当日の夕方、仕事を終えて、会場の本川公園集会所へ急いで向かいました。

 開設時間が16時から19時と、こどもの生活リズム(下校時間など)に合わせた設定となっているからです。

 途中、原爆ドーム近くの相生(あいおい)橋を走って渡り、本川公園集会所を目指しました。

(相生橋から眺めた原爆ドームと元安川)
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 本川公園集会所は、広島平和記念公園の近くにある本川公園内の集会所です。

 広島市立本川小学校や本川児童館と隣接しており、本川公園では大勢のこどもたちが遊んでいました。

(夕焼けぽっぽ食堂(本川公園集会所))
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 本川公園集会所に着くと、中に入りきれないぐらい大勢のこどもで賑わっていました。

 公園で遊び回っていたこどもや、保育園・幼稚園・学校帰りのこども・親子連れが中心でした。

(本川公園集会所(玄関))
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 玄関に靴の置き場がないほどの盛況でした。

 ひっくり返ったままの靴や、大量のゴミが中の様子を物語っています(笑)

 「こども食堂」初訪問で、中に入るのを少しためらっていたところ、そんな私を見つけ、中へと誘導してくださったのがモアニクラブの皆さんでした。


「夕焼けぽっぽ食堂」での食事体験

 「夕焼けぽっぽ食堂」最終日ということもあって、会場内はとても混雑していました。

 混雑しているにもかかわらず、こどもたちはキャッキャッと走り回って遊んでいました。

 一方で、運営側のボランティアの方々は、食事を提供するため、声を掛けるのもはばかられるほど忙しく働いておられました。

 受付簿に名前を記入し、手作りの集金箱に食事代(こどもは無料・大人は300円)を入れたら受付完了です。

 配膳スペースへ行くと、テーブルの上におかずやデザートが用意されていました。

(配膳スペースの様子)
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 配膳される食べ物(おにぎり、おかず、デザート)や食器類(箸・スプーン・フォーク)が、あらかじめプラスチック(保存)容器やステンレスボウル、紙箱に入れて用意されていました。

 お子様ランチプレート(ワンプレート)で提供したり、紙箱に入ったケーキをセルフサービスで提供したりと、食事後の洗い物を少なくするための工夫もみられました。

 ボランティアの方に料理とデザートを盛り付けていただき、最後に自分で好みのケーキをプレートに盛り付けたら完成です。

(夕焼けぽっぽ食堂の食事(2025年5月30日))
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 麦茶と味噌汁は別に用意していただきました。

 おむすび、味噌汁(水菜の豚汁)、ハンバーグ、大根の煮物、茹で野菜(ブロッコリー、人参、アスパラガス、スナップエンドウ)とコーンのサラダ、バナナ、カットフルーツ、ケーキ(ロールケーキ又はチョコレートケーキ)、お菓子(チョコレート)、そして麦茶と、様々な料理や飲み物、お菓子を提供していただきました。

 私を含めた大人へは木製の皿で提供していただきましたが、こどもたちへはお子様ランチプレートで提供されていました。

 いずれのプレートにも「夕焼けぽっぽ食堂」のランチ旗が飾られていました。

(夕焼けぽっぽ食堂のランチ旗)
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 「たくさんの笑顔とごちそうさま!をありがとうございました。」とのメッセージ付きです。

(スパムむすび)
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 おむすびはスパム(ランチョンミート)が入った「スパムむすび」で、協力されたモアニクラブさんらしさ(ハワイらしさ)が感じられました。

(ケーキとフルーツ)
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 ケーキやフルーツなど、甘いものの割合が多いのも、こども向けの食事ならではの特徴です。

 食後にデザート(ケーキ・フルーツ)をいただいていると、「追加の差し入れです」と「わかめおにぎり」をいただき、食事モードに逆戻りしました(笑)

(わかめおにぎり・お茶)
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 出来たて、ホカホカのおにぎりをいただきました。

 私の隣や向かいの席に座り、何ら抵抗なく無邪気に食べているこどもたちを眺めると、「共食(きょうしょく):みんなと一緒に食べること」の原点を見ているような感じがしました。

 一般的な飲食店のような、どのメニューを注文しようか悩んだり、配席に気遣ったり、料理の味やコストパフォーマンスを評価したり、スマートフォンやカメラで写真や動画を撮影したりといった世界とは全く異なりました。

 1つ1つの料理やデザートがどうだったか、実はゆっくり味わえる余裕がなかったのですが、「みんなと一緒に美味しく食べられて、(大人である私も)幸せな気持ちになった」ことは確かです。

 「こどもたちを幸せにするために大人としてできることは何か」についても、深く考えさせられました。

 その後、モアニクラブの方から、これまで運営されてきた「夕焼けぽっぽ食堂」へのお礼メッセージ(寄せ書き)を依頼されました。

 突然の依頼で、何を書けばよいか戸惑いましたが、用意された鉛筆でメッセージを書きました。

(夕焼けぽっぽ食堂へお礼メッセージ)
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 「最初で最後になりましたが、とても貴重な経験ができました。ありがとうございました。お疲れ様でした。」

 本当は「夕焼けぽっぽ食堂」代表者のレイコさんに直接お礼申し上げたかったのですが、最後ということで、多くの方がレイコさんとお話をされていました。

 そこで、私はその雰囲気を邪魔しないよう、メッセージだけ提供させていただきました。

 この日は参加者にお土産まで用意されていました。

(お土産(おもちゃ・お菓子))
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 手作りのおもちゃや提供されたお菓子のお土産です。

 「夕焼けぽっぽ食堂」が、こどもたちや地域の人々の憩いの場・交流の場になっていたことがよくわかりました。

 関係者の皆さんにお礼を申し上げ、夕焼け空の公園で遊ぶこどもたちを眺めながら、会場をあとにしました。


まとめ

 今回「こども食堂」について学んだこと・理解できたことをまとめておきます。

・「こども食堂」の開設時間は、こどもの生活リズム(下校時間など)に合わせ、夕方早い時間に設定される
(大人の夕食タイムとはズレがある)
・大人だけでなく、児童・生徒・学生もボランティアメンバー(運営者・協力者)として活躍している
・開始時刻までにあらかじめ食事を作っておく(用意しておく)必要がある
・あらかじめ1人分の分量に分けておく、セルフサービスで提供する、種類別のゴミ箱(袋)を用意するなど、会場内でできるだけ手間をかけない工夫をされている
・野菜はできるだけ加熱したものを提供されている
・大人とこどもで配膳される分量に差がない(こども向けの分量で提供される)
・大人は親子連れでの参加が中心
・こどもが好むフルーツやお菓子(デザート)の割合が高い
・食材は主に個人・事業者からの寄付(金)やフードバンクからの提供で確保されている
・フードバンクとは、「食品を取り扱う事業者や各家庭から、まだ食べられる余っている食品を引き取り、必要としている団体や施設などに提供する団体・活動」のこと
・フードドライブとは、「事業者や各家庭から提供された食品が、フードバンクを通じて、必要としている団体や施設などに提供される活動の総称」のこと

 今回の食事体験をもとにしたお話なので、現状と少し異なる話があるかも知れませんが、今後、少しずつブラッシュアップさせていきたいと思います。


<関連サイト>
 「NPO法人広島こども食堂支援センター
 「イクちゃん子ども食堂ネットワーク」(公益財団法人ひろしまこども夢財団)

<関連記事>
 「こども食堂について理解を深める -こども食堂関連イベント「モアニカフェ」・「ひろしまこども食堂フェア2025」に参加して-

2025年5月18日 (日)

こども食堂について理解を深める -こども食堂関連イベント「モアニカフェ」・「ひろしまこども食堂フェア2025」に参加して-

 2025年5月に、「こども食堂」運営者による各種イベントが開催されました。

 「こども食堂」については、最近よく話題になっており、街中で見かけることも多くなりましたが、実際にどんな思いで、どんな活動をされているかについては、「こども食堂」の運営者・参加者でないとわかりづらい状況にあるように思います。

 そこで今回は、「こども食堂」関連イベントの紹介を通じて、皆さんと一緒に「こども食堂」の理解・認識を深めていけたらと思います。


モアニカフェ(初日)

 2025年5月3日から5日の3日間、広島市中区大手町の「大手街倶楽部」で「モアニカフェ」が開催されました。

(モアニカフェ(チラシ))
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 「こども(地域)食堂」を支援するボランティアグループ「モアニクラブ」の皆さんによる、食べて支援できる募金イベントです。

 ちなみに、「モアニ」とはハワイの言葉で「そよ風、穏やかな風」という意味があります。

 モアニクラブのメンバーの方からお誘いいただき、興味を持ってオープン初日に参加しました。

(大手街倶楽部とモアニカフェ)
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 「大手街倶楽部」は、広島平和記念公園の近くにあります。

 建物1階入口がポップコーンなどの販売コーナー、2階がカフェとなっていました。

 少し緊張しながら2階のカフェに入ると、お誘いいただいた方が受付をしておられ、メンバーの皆さんが温かく迎え入れてくださいました。

 モアニカレー、そしてデザートとしてコーヒーとバナナケーキを注文しました。

 テーブル席に座り、しばらく待っていると、モアニカレー…ではなく、コーヒーとバナナケーキが先に運ばれてきました(笑)

(コーヒーとバナナケーキ)
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 レストランで注文する感覚で、一度に会計を済ませた方が良いだろうという気持ちもあり、まとめて注文したのですが、これは私の思い込みだったことに気付きました。

 ほどなくして、別のスタッフの方からモアニカレーも運ばれてきました。

(モアニカレー(初日))
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 一度にそろって、贅沢な気分になりました。

 最初にモアニカレーからいただきました。

 モアニカレーは、ほうれん草と鶏肉のオリジナルカレーです。

 ほうれん草のカレー(パラクカレー・サグカレー)は、インドでも人気の定番カレーです。

 モアニカレーライスの頂上には半熟の温泉卵がのせられ、周りにサラダとキャロットラぺが添えられていました。

 カレーにコクと旨みが増すよう、牛脂も加えられたそうです。

 鶏の挽き肉と細かく刻んだほうれん草を使った、やさしい味のカレーライスでした。

 ちなみに、ほうれん草は農家の方から、お米(「あきさかり」)は農事組合法人「清流の郷 泉」(広島県三原市)からそれぞれ御支援いただいたものです。

 モアニカレーをいただいた後、コーヒーとバナナケーキをいただきました。

 コーヒーを飲み始めた時、「先にコーヒーをお出しして冷めてしまったので、お詫びに…」と、コーヒーをもう一杯御用意いただきました。

 「いえいえ、別にいいんですよ。お気になさらず」とお伝えしましたが、最後は御厚意を受け止め、御用意いただいたコーヒーをいただきました。

 代わりに冷めてしまったコーヒーを取り下げようとされていたので、貧乏性の私はあわてて、「せっかくなのでこちらもいただきます。もったいないですから」とお伝えしました。

(コーヒー2杯とバナナケーキ)
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 本当に美味しいコーヒーは冷めても美味しく、熱い時とは違った味わいが楽しめるのですが、今回のコーヒーはまさにそうでした。

 一杯ずつ丁寧に淹れられた、すっきりとした味わいのコーヒーでした。

 バナナケーキも、バナナの風味がしっかりと感じられる、手作り感あふれるケーキでした。

 2杯のコーヒーをいただきながら、カフェでゆったりと過ごしました。

 追加のコーヒー代をお支払いする気持ちも込めて、わずかながら募金をし、お礼を申し上げて、カフェを後にしました。


モアニカフェ(3日目)

 モアニカフェオープン3日目、大手街倶楽部のモアニカフェを再訪しました。

 モアニクラブの皆さんに「また来ていただいたのですね」と歓迎していただきました。

(モアニカフェ(窓の装飾))
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 今回はピザを注文するつもりでしたが、受付で「モアニカレー、スパイスを増やしてみたんですよ」というお話を伺い、それならと再度モアニカレーを注文しました。

 テーブル席で待つ間、レモンを入れた「お冷や」をいただきましたが、このレモンは広島県大崎上島町のレモン農家さんから御支援いただいたものでした。

 しばらくして、モアニカレーが運ばれてきました。

(モアニカレー(3日目))
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 違いがはっきりとわかるレベルです(笑)

 カレー粉(またはカレールウ)を大幅に足されたようです。

 カレーの具にパプリカが、トッピングにパセリが加えられていました。

(モアニカレー(3日目・半熟卵))
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 半熟の温泉卵の黄身をつぶし、カレーにまぶしながらいただきました。

 馴染み深いカレーの味で、美味しくいただきました。

 食べ終えてから再び受付へ行き、コーヒーとチュロスを注文しました。

 「チュロスは少しお時間をいただきますが…」というお話でしたが、その分、期待が膨らみました。

 わずかながら募金をし、米粉クッキーも購入しました。

(コーヒーと米粉クッキー詰め合わせ)
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 クッキーは飴野 歩さんの商品です。

 グルテンフリー・ヴィーガン対応(小麦粉・白砂糖・添加物不使用)のやさしい味のクッキーでした。

 チュロスが出来上がるのを待っていると、音楽ライブが始まりました。

(音楽ライブ・yu-ko&宮田大)
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 yu-koさんと宮田大さんによる音楽ライブで、カフェのスタッフ・お客さんも含めて、みんなで盛り上がりました。

 ほどなくして、チュロスを御用意いただきました。

(チュロス)
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 シナモンがたっぷりまぶされた、アツアツのチュロスです。

 表面はパリッと、中はしっとりとした食感の美味しいチュロスでした。

 音楽を楽しみながら、カフェでのんびり過ごしました。

 明るく生き生きと活動されるモアニクラブの皆さんともお話ができ、楽しいひとときでした。


ひろしまこども食堂フェア2025

 モアニカフェで「ひろしまこども食堂フェア2025」を紹介していただきました。

(ひろしまこども食堂フェア2025(チラシ))
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 広島県内の「こども食堂」の活動をより多くの人に知ってもらうためのイベントで、初開催です。

 2025年5月10日には、こども食堂のお食事体験コーナーも設けられるとのことだったので、この日に会場の「ひろしまゲートパーク」を訪問しました。

(ひろしまゲートパーク)
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 「ひろしまゲートパーク」は、広島市中心部・旧広島市民球場跡地に作られたイベント広場です。

 イベントをしている雰囲気がなく、少し不安になりながら園内を歩き回ってみると、「大屋根ひろば」で開催されていました。

(ひろしまこども食堂フェア2025会場)
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 会場内には、広島県内の「こども食堂」の紹介コーナーがありました。

(広島県内こども食堂マップ)
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 広島県内では、約130の「こども食堂」が運営されているようです。

 都市部に多いのは、それだけニーズが高いということなのでしょう。

(広島県内こども食堂の様子(写真展示))
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 「こども食堂」の写真を拝見すると、こどもだけでなく、提供者・運営者をはじめとする大人も生き生きと楽しみながら取り組んでおられる様子が伝わってきました。

 お食事コーナーで飲食品も購入しました。

 訪問したのが15時過ぎで、終盤に差し掛かっていたのですが、何とか滑り込みセーフで買うことが出来ました。

(えびピラフ・やきとり・みかんジュース)
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 「笑愛家(にこや)」(広島市佐伯区)の「えびピラフ」と「やきとり」、そして「夕焼けぽっぽ食堂」(広島市中区)の「みかんジュース」です。

 「えびピラフ」は、海老と細かく刻んだ人参・ピーマン・マッシュルームなどを具にした洋風ピラフです。

 「やきとり」は、鶏肉(モモ・皮)を使った甘辛い醤油だれの焼き鳥です。

 スーパーマーケットなどで売られている市販の焼き鳥とよく似ていたのですが、後日伺った話では、(冷凍)総菜を食品メーカーさんから「こども食堂」へ提供していただくことも多く、その実例として販売されたのではないかということでした。

 「みかんジュース」は、広島みかん100%(ストレート)のジュースで、トッピングに大崎上島の薄切りレモンをのせていただきました。


まとめ

 後日、モアニクラブのメンバーの方から「こども食堂」についてお話を伺いました。

 「こども食堂」と聞くと、こどもだけを対象にしているイメージがありますが、対外的に便宜上「こども」という名称を使っているだけで、本当は大人も含めた地域の交流・憩いの場とすることを目指しておられるそうです。

(こども食堂は「みんなの居場所」)
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 (ひろしまこども食堂フェア2025(チラシ)を一部引用)

 「ひろしまこども食堂フェア2025」のチラシにも、
「「こども食堂」は、こどもだけでなく、赤ちゃんからお年寄りまで、誰もが気軽に集える「みんなの居場所」です。そして、単なる食事提供の名ではありません。誰もがほっとできる居場所、人のつながりを紡ぐ場を地域でつくりだすために存在しています。」
と紹介されています。

(こども食堂の願い)
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 (ひろしまこども食堂フェア2025(チラシ)を一部引用)

 さらに、
「社会に孤立・無関心が広がる中、私たちは「こども食堂」を通じて、地域で暮らす人々の間に、あたたかい声かけとあたたかい眼差しが広がることを願い、活動しています。」
とも紹介されています。

 これまで私が抱いていた「こども食堂」のイメージとは少し異なることがわかりました。

 こども食堂を運営する際の課題として、
 ・こどもだけでなく、大人にも来てほしいこと
 (こどもは無料、大人は有料としているケースが多いが、お金を得られるとそれを運営費に回せるため)
 ・タンパク質が不足していること
 (農家からの野菜の支援は多いが、冷凍保存できる肉や魚の支援は少ない)
 ・オーガニック、無添加などにこだわると経費がかさむこと
 ・こども食堂をかけもちで運営されているケースもあり、運営者側の負担も大きいこと
 ・こどもの貧困、孤食、ネグレクトにも向き合う必要があること
などがあることがわかりました。

 これからもイベントなどがあれば参加し、少しずつ「こども食堂」への理解を深めていけたらと思います。

2025年4月27日 (日)

鉄道博物館交流協力企画展「和風×台味 台湾鉄路の食文化」-トレインレストラン特製魯肉飯・マンゴーシャーベット・ビューレストラン特製牛肉麺-

鉄道博物館駅から鉄道博物館へ

 2025年3月、さいたま市を訪問しました。

 大宮駅に着くと、ポスターなどで「鉄道のまち大宮」というコピーをよく見かけました。

 大宮駅からニューシャトルに乗って、鉄道博物館駅へ向かいました。

 ニューシャトルは、東北・上越・北陸新幹線の高架軌道に沿って走る新交通システムです。

 大宮駅を出発すると、次の駅が鉄道博物館駅です。

(ニューシャトル・鉄道博物館駅・内宿行)
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 現代的なデザインで、グッドデザイン賞を受賞した2020系車両です。

(鉄道博物館駅(駅名標))
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 「鉄道博物館駅」…鉄道ファンや鉄道好きの子どもたちにはたまらない駅名です。

 入館券を提示し、鉄道博物館に入館しました。

 訪問した日は平日の月曜日でしたが、親子連れや子どもを中心に多くの人で賑わっていました。

(鉄道博物館・車両ステーション)
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 鉄道博物館の中心にある「車両ステーション」には、数多くの鉄道車両が展示されていました。

(特急「ひばり」(クハ481形)と急行列車(クモハ455形))
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 特急「ひばり」(写真左)は、かつて東京・上野~仙台を結んでいた特急列車です。

 一方、急行列車(クモハ455系)(写真右)は、かつて東北本線や常磐線などで活躍した交直両用の急行列車です。

 貨物列車も展示されていました。

(貨物列車・コンテナ内部)
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 山口県下関市からコンテナで海産物が運ばれる様子だと思います。

 寝台特急・ブルートレインも展示されていました。

(寝台特急「あさかぜ」・B寝台車)
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 ブルートレインに乗ったことがないので、とてもワクワクしました。

(寝台特急「あさかぜ」・B寝台車(内部))
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 寝台車の中を見学しましたが、想像していたより狭く、簡易な作りでした。

 私が寝台車に乗ったら、寝る間を惜しんで車窓から外を眺め、寝ることはないでしょう(笑)


交流協力企画展「和風×台味(タイウェイ) 台湾鉄路の食文化」

 今回、鉄道博物館を訪問した一番の理由は、企画展「和風×台味 台湾鉄路の食文化」を鑑賞し、館内のレストランで企画展コラボ料理を味わうことでした。

(「交流協力企画展 和風×台味 台湾鉄路の食文化」広告(日本語版))
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 2024年の年末、JR上野駅で偶然このチラシを見つけ、訪問することを決めました。

 「台湾の鉄道と食」の観点から、台湾の鉄道、日台の食堂車の歴史・概要、駅弁の歴史、2027年オープン予定の台北の国家鉄道博物館などを紹介する企画展です。

(「交流協力企画展 和風×台味 台湾鉄路の食文化」広告(台湾華語版))
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 チラシをひっくり返すと、このような台湾華語版の広告となっています。

 鉄道博物館のエントランスホールにも案内看板がありました。

(「交流協力企画展 和風×台味 台湾鉄路の食文化」案内看板)
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 企画展初日には、日本と台湾の駅弁文化をテーマにした「駅弁シンポジウム」(主催:株式会社広島駅弁当)も開催されました。

(「和風×台味 台湾鉄路の食文化」会場入口)
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 「和風×台味 台湾鉄路の食文化」会場入口の様子です。

 会場内は写真撮影禁止となっていたので、御紹介することはできませんが、日本と台湾の鉄道・食堂車・駅弁の歴史について、興味深く学ぶことができました。


「交流協力企画展 和風×台味 台湾鉄路の食文化 図録」から台湾の食文化を学ぶ

 ミュージアムショップで「交流協力企画展 和風×台味 台湾鉄路の食文化 図録」を購入しました。

(「交流協力企画展 和風×台味 台湾鉄路の食文化 図録」)

 図録は、「Ⅰ 台湾の鉄道路線」、「Ⅱ 列車内外のレストラン」、「Ⅲ 台湾の駅弁」、「Ⅳ 出発!国家鉄道博物館プロジェクト ただいま進行中」という4章で構成されています。

 図録のコラムに、「日本統治時代の台湾の駅では、駅弁の他に何を売ってたの?」という題名で、1916年の台湾日日新報の記事内容がイラスト付きで紹介されていました。

(1916年当時 台湾の駅のホームで販売されていた商品)
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 (「交流協力企画展 和風×台味 台湾鉄路の食文化 図録」p41のイラストを一部加工・引用)

 当時の台湾の駅では、国姓爺(こくせんや)まんじゅう、巻き寿司、弁当、ミカン、スイカ、柿、まんじゅう、牛乳、芭蕉実(実芭蕉(みばしょう):バナナの一種)、スモモ、国姓爺もち、寿ずし(いなり寿司)、羊羹などが販売されていたようです。

 ちなみに「国姓爺」とは、「鄭成功(ていせいこう)」という人物の別称です。

 鄭成功は、江戸時代初期の1624年に今の平戸市で貿易商だった中国人の父(鄭芝龍)と日本人の母(田川マツ)との間に生まれました。

 1645年、21歳のとき、隆武帝から明王朝の姓(国姓)である「朱」姓を賜わったことから、人々の間で「国姓爺」(「国の姓」を賜った「爺(旦那)」という意味)と呼ばれるようになりました。

 「明」王朝の復興を願って大陸の「清」と戦い(反清復明運動)、その後、オランダに占拠されていた台湾を解放した功績から、台湾では英雄としてたたえられています。

 近松門左衛門は、この鄭成功をモデルに「国性爺合戦(こくせんやかっせん)」という物語を描き、人形浄瑠璃や歌舞伎で人気を得ました。

 こうした背景から、「国姓爺まんじゅう」や「国姓爺もち」など「国姓爺」という名を冠した菓子・お土産が人気だったようです。

(「国姓爺まんじゅう」・「国姓爺もち」の広告)
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 (「交流協力企画展 和風×台味 台湾鉄路の食文化 図録」p41の広告を一部引用)

 私も成功して「乞爺菌」と呼ばれるように頑張ります!
 (と言いつつ、本当にこう呼ばれたら、ちょっと嫌かも…(笑))


トレインレストラン特製魯肉飯(ルーローハン)&マンゴーシャーベットセット

 お昼時になったので、館内のレストランで企画展コラボメニューをいただくこととしました。

 本館2階の「トレインレストラン日本食堂」を訪問しました。

(トレインレストラン特製魯肉飯&マンゴーシャーベット案内看板)
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 こちらのお店の企画展コラボメニューは、「トレインレストラン特製魯肉飯&マンゴーシャーベット」です。

 お店に入ると、店員さんから「窓側のお席と車内のお席どちらになされますか?」と尋ねられました。

 窓側の席で行き交う列車を眺めながら食事をいただくか、車内席で食堂車の雰囲気を楽しみながら食事をいただくかを決める必要があったので、私は車内席をお願いしました。

(トレインレストラン日本食堂・車内席)
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 テーブル席を御案内いただき、席に着いた後、私は「トレインレストラン特製魯肉飯&マンゴーシャーベット」を注文しました。

 ちなみに「魯肉飯」は、本来は「滷肉飯」と表記するのが正しいとされています。

 「滷」という文字に「(長時間)汁で煮込む」という意味があるからです。

 しかし、あまりにも複雑な字のため、発音の同じの「魯」であてられるようになったと言われています。

 しばらくして、魯肉飯が運ばれてきました。

(トレインレストラン特製魯肉飯(テーブル席))
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 台湾の食堂車(臺灣餐車)に乗って食事しているような気分になりました。

(トレインレストラン特製魯肉飯)
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 ごはんの上に豚肉の煮込みが盛られ、その上に糸唐辛子が飾られています。

 チンゲン菜と煮卵が添えられていました。

 大きな角切りの豚肉は、醤油ベースの甘辛で、八角(スターアニス)の香りが効いており、口の中でホロリと崩れるほどやわらかく煮込まれていました。

 豚肉はごはんとの相性も抜群で、あっという間に食べ終えてしまいました。

 その後、デザートとしてマンゴーシャーベットをいただきました。

(マンゴーシャーベット)
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 マンゴーシャーベットにウエハースが添えられていました。

 マンゴーそのものをいただいているような、ねっとりした食感のシャーベットでした。


ビューレストラン特製牛肉麺(ニョウロウメェン)

 満腹中枢が働く前に、続けて南館4階の「ビューレストラン」を訪問しました。

 店名のとおり、(実際に走行している新幹線の)眺めを楽しみながら食事することができるレストランです。

 事前に食券を購入し、厨房へ注文するセルフサービスのレストランで、広い店内に大勢のお客さんが利用されていました。

 私は「ビューレストラン特製牛肉麺」の食券を購入し、注文しました。

 空いている席に座り、しばらく待っていると、出来上がりを知らせる呼び出しベルが鳴ったので、料理を受け取りに行きました。

(ビューレストラン特製牛肉麺)
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 台湾の牛肉麺(ニョウロウメェン)は、「外省人」(がいしょうじん:中国各地の省から台湾へ移住した人やその子孫)の故郷の味と、地元台湾の食材を融合して生み出された料理です。

 醤油ベースの汁麺に、角切りの牛肉の煮込みがたっぷり盛られていました。

(ビューレストラン特製牛肉麺(牛肉))
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 具は、牛肉煮込み、チンゲン菜、煮卵、白ねぎです。

 かかっているスパイスは花椒(ホアジャオ)だと思います。

 醤油ベースのピリ辛スープと、甘辛く仕上げられた牛肉煮込みが麺とよく合いました。

 魯肉飯に続けて牛肉麺を食べると、ごはんか汁麺かの違いだけで、同じような具・味付けのものをいただいているような感じもしましたが、いずれもあらかじめ作っておいて、注文に応じて素早く提供できるというメリットがあると思いました。

 パスタや洋食を食べる親子連れ、うどんやラーメンを食べるシニア世代、カツカレーを箸で食べる欧米人など、多種多様な国の料理・人々で構成される面白いレストランでした。


まとめ

 食事を終え、館内から外を眺めると、様々な列車を見ることができました。

(新幹線E4系Max・E259系・E231系)
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 写真手前のE4系Max(二階建て新幹線)は鉄道博物館の展示列車ですが、その奥を走るE259系(成田エクスプレスなどで使用される列車)や、E231系(二階建て・グリーン車を有する在来線)は、実際に運行されている車両です。

 帰り際、鉄道博物館駅構内で、アーケードゲーム「電車でGO!!」を見かけました。

(電車でGO!!(鉄道博物館駅構内))
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 私もかつて広島駅の改札口に設置されていた「電車でGO!」にハマり、通勤・通学客に注目されながら運転していたことを思い出しました。

(ニューシャトル・鉄道博物館駅・大宮行)
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 2000系車両がやってきました。

 写真左側は新幹線の高架で、ニューシャトルと新幹線が並行して走っています。

 「鉄道のまち大宮」で、鉄道や台湾の鉄道の食文化について学ぶことができました。
 (「鐡道之街-大宮」可見鐡道與臺灣鐡路的飲食文化)


<関連サイト>
 「鉄道博物館」(さいたま市大宮区大成町三丁目47番)
 「鉄道のまち大宮」(JR東日本)

<関連記事>
 「台湾の食文化の特徴と主な料理2 -「和風×台味 台湾鉄路の食文化 図録」と「駅弁ひとり旅」から台湾の駅弁を理解する・魯肉飯(滷肉飯)と台湾の駅弁「排骨便當」を作る-

<参考文献>
 「交流協力企画展 和風×台味 台湾鉄路の食文化 図録」鉄道博物館・国家鉄道博物館準備処

2025年4月 6日 (日)

第11回 エキキタ スイーツラリー -広島駅周辺のパン・スイーツ、オリジナルスイーツ(ホテルグランヴィア広島・ホテル広島ガーデンパレス・シェラトングランドホテル広島)-

 2025年2月1日から同年3月15日の期間、「エキキタ(広島駅北エリア)」の魅力の発信と地域の活性化を目的とした「第11回 エキキタ スイーツラリー」が開催されました。

(第11回 エキキタ スイーツラリー)
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 対象店舗は、エキキタにあるスイーツ・パンのお店、12店舗(施設)です。

 対象各店舗で300円(税込)以上のスイーツ・パンなどを購入・飲食すると、スタンプカードの各店舗枠にスタンプがもらえ、そのスタンプをためると、抽選でカープ・サンフレッチェの観戦チケットやホテルのお食事券、スイーツ詰合せなどの賞品が当たるというイベントです。

(スイーツラリー・スタンプカード)
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 スタンプ4個(4店舗(施設)分)で1口の応募となります。

(第11回 エキキタ スイーツラリー(各店舗スイーツ))
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 馴染み深いお店あり、初めて知ったお店ありでバラエティーに富んでおり、面白そうだったので、私も今回初めて参加しました。

 このスイーツラリーで出会ったエキキタのスイーツ・パン、そして「第11回スイーツラリー」のオリジナルスイーツを御紹介したいと思います。

 一緒にスイーツラリーを楽しみましょう!


亀屋「川通り餅」・「安芸路」

 東区光町の「亀屋」本店を訪問しました。

(エキキタスイーツラリーマップ(亀屋))
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(「亀屋」店舗)
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 広島の代表銘菓「川通り餅」などを販売する和菓子店です。

 お店で「川通り餅」と「安芸路」を購入しました。

(川通り餅・安芸路)
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 「川通り餅」は、醤油風味の甘い求肥(ぎゅうひ・お餅)に香ばしいクルミを加え、きな粉をまぶしたお菓子です。

 「安芸路」は、こしあんを求肥で包み、それを薄皮せんべいではさんだお菓子です。

 広島のお土産としておすすめのお菓子です。


行森商店「おはぎ」

 東区二葉の里の「行森商店」を訪問しました。

(エキキタスイーツラリーマップ(行森商店))
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(行森商店(外観))
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 今回のスイーツラリーで初めて知り、訪問したお店ですが、絶え間なくお客さんが来店されていました。

(行森商店(入口))
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 店内は製造所のみで、おはぎは陳列されておらず、レジもありません。

 お客さんはお店の入口(手前)でおはぎを注文し、注文に応じて作られた出来たてのおはぎを受け取り、その場でお店の方に支払いをする仕組みとなっています。

(行森商店「おはぎ」(包装))
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 私は、あんこ、黄な粉、そして期間限定のココアのおはぎを購入しました。

(手づくりおはぎ(黄な粉・おはぎ・ココア))
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 スイーツラリーの紹介写真や、お店のウェブサイトの写真を見て、一口サイズのおはぎかと思っていましたが、実際はずっしりと重い、ビッグサイズのおはぎでした。

 横約7cm、幅約5.5cm、高さ約4.5cmです。

 餅はやわらかく、あんこ(粒あん)は甘さ控えめで小豆の風味が生かされているので、大きくてもすんなりと食べることができます。

 宮城県仙台市の「さいちのおはぎ」とよく似ていると思いました。

 黄な粉は、中にあんこ(粒あん)が入っており、お得感がありました。

 そして謎のココアおはぎです。

(ココアおはぎ(中身))
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 餅(ごはん)にココアパウダーがまぶされ、頂点には板チョコがのせられていました。

 洋風のおはぎ…と思ったのですが、中にはぎっしりと粒あんが入っていました(笑)

 意外と合う…どころか、かなり美味しいチョコレート風味のおはぎでした。


ベーカリーキッチンFIRO「桜あんパン」・「桜もち抹茶あんバタ」

 東区光町、広島駅新幹線口近くの「ベーカリーキッチンFIRO(フィロ)」を訪問しました。

(エキキタスイーツラリーマップ(ベーカリーキッチンFIRO))
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 朝7時から開店されているので、出勤する際に朝一番で訪問しました。

(ベーカリーキッチンFIRO)
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 春を感じさせてくれる「桜あん」・「桜もち」のパンを購入しました。

(桜あんパン)
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 見た目も桜そのものの「桜あんパン」です。

(桜あんパン(中身))
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 中には桜の葉が練り込まれた白あんとお餅が入っていました。

 一方で、お店の紹介記事に「インスタで人気のあんバタ」とあったので、「あんバタ」シリーズも1つ購入しました。

 「桜もち抹茶あんバタ」です。

(桜もち抹茶あんバタ)
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 あんバタの中でも、これが一番インパクトがありました。

 切ったフランスパンに、抹茶バター、粒あん、ミニ桜餅がはさんである「あんバタ」でした。

 想像してください。

 いい歳した男が、職場で昼休みにニヤニヤしながらこのパンを食べる姿を(笑)


ベーカリーカフェSOAR「もちっ桜あんぱん」・「あんバター」

 東区若草町、広島駅新幹線口近くの「ベーカリーカフェSOAR(ソアー)」を訪問しました。

(エキキタスイーツラリーマップ(ベーカリーカフェSOAR))
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 社会福祉法人「交響」が、株式会社オイシスの焼きたてベーカリーを展開するフランチャイズ店舗「ロンドン」と業務提携して運営されているベーカリーカフェです。

(ベーカリーカフェSOAR)
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 カフェが併設されたパン屋さんです。

 午後に伺うと、すでにほとんどのパンが売り切れ状態で、残りわずかとなった「もちっ桜あんぱん」と「あんバター」を購入しました。

(もちっ桜あんぱん・あんバター)
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 「もちっ桜あんぱん」(写真左)は、桜葉が混ぜ込まれた桜風味の白あん入りのあんぱんでした。

 「あんバター」(写真右)は、フランスパンのようなハード生地のロールパンに粒あんと厚切りバターがのせられていました。

 朝早くから開店されているので、次回はカフェ(イートイン)で利用したいなと思いました。


 このほか広島駅に併設する商業施設「ekie(エキエ)」にある「御座候」であんこを購入し、この時点でスタンプが5個たまりました。


エキキタスイーツラリー・オリジナルスイーツ

 「第11回エキキタスイーツラリー」では、このイベントにちなんだ期間限定のオリジナルスイーツも販売されました。

(オリジナルスイーツ紹介)
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(広島市東区ウェブサイトから一部引用)

 広島市東区にある小学校・高等学校・短期大学・大学の生徒・学生を中心に226件のスイーツアイデアが寄せられ、そのうち3つのアイデアが採用されました。

 採用されたアイデアは、エキキタにあるホテル3社(シェラトングランドホテル広島、ホテルグランヴィア広島、ホテル広島ガーデンパレス)が商品化し、販売されました。

 続いては、この3つの「オリジナルスイーツ」を巡るスイーツラリーの様子を御紹介します。


ホテルグランヴィア広島「恋する人参のホワイトチョコタルト」

 広島駅に隣接する「ホテルグランヴィア広島」を訪問しました。

(エキキタスイーツラリーマップ(ホテルグランヴィア広島))
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(ホテルグランヴィア広島)
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 実は、今回の「エキキタスイーツラリー」の情報は、ホテルグランヴィア広島で食事をしようと同ホテルのウェブサイトを拝見した時にたまたま見つけたものです。

(「恋する人参のホワイトチョコタルト」チラシ)
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 ホテルグランヴィア広島でオリジナルスイーツとして「恋する人参のホワイトチョコタルト」が販売されていることを知り、「人参のタルトって珍しいな、食べてみたいな」と思ったのが、「エキキタスイーツラリー」に参加したきっかけです。

(スイーツラリーポスター(ディッシュパレード))
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 ホテル内の「ディッシュパレード」に伺うと、スイーツラリーのポスターが掲示されていました。

(恋する人参のホワイトチョコタルト)
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 こちらがオリジナルスイーツ「恋する人参のホワイトチョコタルト」です。

 700円(税込)で販売されました。

 広島県福山市の「しもみん農場」で収穫された甘い「恋人参」を使用したタルトです。

 底から順番に、タルトシート、細かく刻まれた人参入りスポンジケーキ、カスタードクリーム、粒人参入りスポンジケーキ、クリームチーズケーキの層があり、表面にはピンク色のホワイトチョコレートがコーティングされています。

 トッピングは、生クリーム、人参(オレンジで風味付けし、ハート形にしたもの)、ルビー色のチョコレートです。

 人参が甘くて心地よいシャリシャリ感があり、カスタードクリームや酸味のあるクリームチーズともよく合っていました。

 参考アイデア(原案)は、広島女学院大学2年生(女性)が考案されました。

(参考アイデア(ハートキャロットケーキ))
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 「あざやかなオレンジ色をしたキャロットケーキ」
 「にんじんの甘みがでている」
 「ハート形のにんじんが中に入っていて見た目もたのしめる」

 考案された方はもちろん、たったこれだけの絵と文章をヒントに、お客さんに買っていただける商品(タルト)に仕上げられたパティシエもスゴイなと感心しました。

 広島駅近くの「エキシティ・ヒロシマ」にあるスーパーマーケット「ニチエー」で、しもみん農場の「恋人参」を購入しました。

(しもみん農場「恋人参」(包装))
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 野菜ソムリエサミットで銀賞を獲得されています。

(恋人参)
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 皮をむいた瞬間、人参の香りがパーッと広がりました。

 柔らかく、ほのかに甘いので、生でいただいても美味しい人参です。


ホテル広島ガーデンパレス「エッグタルト~高野町リンゴのコンポートをのせて」

 東区光町の「ホテル広島ガーデンパレス」を訪問しました。

(エキキタスイーツラリーマップ(ホテル広島ガーデンパレス))
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(ホテル広島ガーデンパレス)
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 ホテルの入口に、スイーツラリーの案内が掲示されていました。

(スイーツラリー案内(ホテル広島ガーデンパレス))
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 ケーキ単品500円(税込)、イートインも可能でドリンクバー(1時間)付で700円(税込)とありました。

 このホテルではドリンクバー(1時間)が600円(税込)なので、ケーキとドリンクバーのセットで700円とは、破格の値段です。

 あらかじめタルト2個を予約注文していたので、1個はテイクアウト、残り1個はドリンクバーセット(イートイン)でお願いしました。

 「大名古屋モーニング」以来、久しぶりにホテル内レストラン「メープル」を訪問しました。

 またこのレストランで食事できることをとても嬉しく思いました。
 (「大名古屋モーニング」については、関連記事の「あずきの研究17 -小倉トーストの美味しい食べ方を考える(「小倉バタバタトースト」の提案)-」を御参照ください)

(リンゴのタルトとドリンク)
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 しばらくしてリンゴのタルトがテーブルに運ばれてきました。

 ドリンクバーは、ホットコーヒーとジャスミンティーをチョイスしました。

(エッグタルト~高野町リンゴのコンポートをのせて)
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 赤いリンゴの形をしたかわいいタルトです。

 リンゴのツルがチョコレートで再現されており、葉っぱにはセルフィーユが使われ、周囲は生クリームが真珠のネックレスのようにきれいに装飾されています。

(エッグタルト~高野町リンゴのコンポートをのせて(中身))
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 リンゴの赤色は、柔らかいリンゴゼリーです。

 底から順番に、エッグタルト、カスタードクリーム、高野リンゴのコンポートの層があり、その上から赤いリンゴゼリーが注がれ、冷やし固められています。

 リンゴのコンポートは皮付きでした。

 甘く煮たリンゴとエッグタルト、カスタードクリームがよく合いました。

 参考アイデア(原案)は、広島市立広島商業高等学校3年生(男子)が考案されました。

(参考アイデア(エッグタルト~リンゴのコンポートを乗せて~))
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 材料・分量が具体的なので、実際に作られたのでしょう。

 こちらもプロのパティシエにより、より魅力的な商品に仕上げられています。

 ちなみに私は、ホテル広島ガーデンパレスのレストランを利用できることが嬉しかったので、二度訪問してエッグタルトを味わいました。


シェラトングランドホテル広島「いちごのスペシャルフラワーショートケーキ」

 広島駅に隣接する「シェラトングランドホテル広島」を訪問しました。

(エキキタスイーツラリーマップ(シェラトングランドホテル広島))
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(シェラトングランドホテル広島)
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 訪問する数日前にホテルへ電話し、オリジナルスイーツを予約しました。

(いちごのスペシャルフラワーショートケーキの紹介)
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 (「エキキタまちづくり協議会」ウェブサイトから一部引用)

 ウェブサイトの写真でケーキが2個並べられているのを確認し、「ショートケーキ」というネーミングでもあることから、「1人用の小さな丸いケーキ」だと思い、1個では申し訳ないなと2個注文しました。

 ただ、その際の私とホテルの担当者さんとの会話が、少しちぐはぐな感じになりました。

 例えば、ホテル担当者さんから「ケーキにお祝いプレートを御用意することも可能ですが」と尋ねられたのですが、その際、私は心の中で「1人用の小さなケーキにまでプレートをサービスしていただけるのかな?」と思いました。

 何はともあれ、予約当日を迎え、受取予定時刻にシェラトングランドホテル広島に到着しました。

(スイーツラリーポスター(シェラトングランドホテル広島))
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 スイーツラリーポスターも掲示されていました。

 シェラトングランドホテル広島のロビーラウンジ「&More by Sheraton」で、お店の方に予約したオリジナルスイーツを受け取りに伺った旨をお伝えすると、しばらくして、大きなホールケーキが2個運ばれてきました。

 「ええっ、ホールケーキだったの?」と内心かなり驚いたのですが、ここは高級ホテル。

 声には出さず、できるだけ冷静を装って対応しました(笑)

 ホテル担当者さん:「お会計は6,400円です」
 私:「かっ、カードでお願いしますぅ」

 決済を済ませ、結婚式の引き出物に使われる大きな紙袋に入れられたケーキが手渡されました。

(ホールケーキ2箱とシェラトングランドホテル広島の紙袋)
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 広島駅から自宅まで、大きくて重たいホールケーキを2箱持ち帰るのは大変でした。

 混雑する電車内では細心の注意をし、自転車はほぼ片手運転で持ち帰りましたが、大きくて重いので、実際は何度かぶつけました(笑)

 苦労の末、持ち帰ったケーキがこちらです。

(いちごのスペシャルフラワーショートケーキ(ホール))
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 いちごと生クリームが贅沢に使われたケーキで、ホワイトチョコレートの花がアクセントになっています。

 直径約12cm、高さ約7cm(4号サイズ)のホールケーキです。

 私にとって、いろんな意味で「スペシャル」なケーキとなりました。

 誕生日とクリスマスを一緒に迎えた心境です(笑)

(5号サイズの表示)
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 4号サイズより一回り大きな5号サイズの箱に詰められていました。

 生クリームたっぷりのケーキなので、きれいにカットするのがとても難しかったです。

(いちごのスペシャルフラワーショートケーキ(カット))
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 スポンジケーキ、生クリーム、スライスされたいちごの層で構成されていました。

(いちごのスペシャルフラワーショートケーキ)
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 高さがあるので、ケーキを切っては倒すの連続でしたが、いくらでも替えはあったので安心でした(笑)

 ケーキ台には厚みのあるクッキーが使用されていました。

(ケーキ台のクッキー)
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 確かに厚みのあるクッキーじゃないと、高さのあるケーキを支えきれません。

 生クリームが軽くて甘さ控えめで、とても美味しくいただけました。

 1週間程度、ひたすら毎日ケーキを食べ続けました。

 あとで冷静にシェラトングランドホテル広島のウェブサイトを見てみると、きちんと価格表示がされていました。

(いちごのスペシャルフラワーショートケーキ(シェラトングランドホテル広島))
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 (「シェラトングランドホテル広島」ウェブサイトから一部引用)

 私の勝手な思い込み・勘違いによる飛んだサプライズでしたが、スイーツラリーの楽しい思い出となりました。

 参考アイデア(原案)は、広島市立尾長小学校2年生(女子)が考案されました。

(参考アイデア(いちごのショートケーキ))
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 「いちごが大好きなので、いちごをたくさんつかったケーキをつくりました」
 「いちごのショートケーキといちごが大好きなので自分なりのいちごをめいいっぱいつかった いちごのショートケーキです」
 「生クリームやスポンジでふわっとタルトきじは、ザクッとふわふわザクザクしていて、二つの食かんが楽しめます」

 きっと、いちごと生クリームのケーキが大好きな子供さんなのでしょうね。

 夢がかなって良かったね!


まとめ

 結果として、私はスタンプを8個集めることができ、2口分を応募しました。

 今回のスイーツラリーに参加して、地元に住んでいながら知らなかったお店やスイーツ・パンにたくさん出会えました。

 スタンプを集めることを目的に複数のお店で買い物をし、また買いたい(行きたい)と思うスイーツやお店もあったので、これが大勢になれば、地域活性化につながることを実感しました。

 また次回のスイーツラリーも参加できればと思います。


<関連サイト>
 「エキキタまちづくり会議」(広島市東区光町二丁目10-11)
 「亀屋」(広島市東区光町1-1-13)
 「行森商店」(広島市東区二葉の里一丁目7-13)
 「ベーカリーキッチンFIRO」(広島市東区光町1-11-24)
 「ベーカリーカフェSOAR(インスタグラム)」(広島市東区若草町15-20)
 「ホテルグランヴィア広島」(広島市南区松原町1-5)
 「しもみん農場」(広島県福山市赤坂町赤坂2299-1)
 「ホテル広島ガーデンパレス」(広島市東区光町1-15-21)
 「シェラトングランドホテル広島」(広島市東区若草町12-1)

<関連記事>
 「あずきの研究19 -「さいちのおはぎ(秋保おはぎ)」の特長と人気の理由を探る-
 「あずきの研究17 -小倉トーストの美味しい食べ方を考える(「小倉バタバタトースト」の提案)-
 「ひろしま南区スイーツフェア -南区3名山(似島(安芸小富士)・黄金山・比治山)と代表花(ミモザ・桜・広島椿)のスイーツ-
 「みなみく七大伝説スイーツ2023 -広島市南区の第九伝説・黄金伝説・河童猿猴伝説・妖怪伝説にちなんだスイーツ-
 「みなみく七大伝説スイーツ2023 -広島市南区の菓子伝説・鉄道伝説・天女姫伝説にちなんだスイーツ-

2025年3月30日 (日)

バウムクーヘン博覧会2025 -ピースデイジー・koi-baum・バウムクーヘンBAR47・バウム投げ・ファイナルクーヘン総選挙 2025春-

バウムクーヘンの日とバウムクーヘン博覧会

 バウムクーヘンで有名な「ユーハイム」の創業者、カール・ユーハイムは、日本軍の捕虜として現在の広島市南区似島の捕虜収容所に連行されたドイツ人で、彼の焼き上げたバウムクーヘンを広島県物産陳列館(現在の原爆ドーム)でお披露目したことにより、日本で初めてバウムクーヘンが知られることとなりました。

 このお披露目をしたのが1919年3月4日のことで、これを記念して毎年3月4日は「バウムクーヘンの日」とされています。

 そんなバウムクーヘンとゆかりのある広島で、今年も「バウムクーヘンの日」に近い2025年3月19日から24日にかけて「バウムクーヘン博覧会 2025」が開催されました。

(「バウムクーヘン博覧会 2025」ポスター)
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 そごう広島店の特設会場には、全国47都道府県、約150ブランドのバウムクーヘンがずらりと勢ぞろいしました。

(47都道府県バウムクーヘン販売コーナー(中部))
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(47都道府県バウムクーヘン販売コーナー(関西))
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 全国各地のバウムクーヘンの販売をはじめ、全国47都道府県のバウムクーヘンの中から好きなバウムクーヘン5種を食べ比べることができる「バウムクーヘンBAR47」、バウムクーヘン博覧会限定トートバッグに6種類のバウムクーヘンが入った「バウムクーヘン詰め合わせセット」の販売、バウム投げ、ご当地バウムクーヘン日本一を決める「ファイナルクーヘン総選挙」、「バウミアン(名前に木の付く方)」対象のバウムルーレット挑戦など、バウムクーヘンにちなんだ様々なイベントが用意されていました。

 こうしたイベントのいくつかを御紹介したいと思います。


「第1回バウムクーヘン アレンジレシピコンテスト」特別販売会

 会場内に広島バウムクーヘン振興協議会のブースがあり、「第1回バウムクーヘン アレンジレシピコンテスト」で受賞したバウムクーヘンや広島銘菓などが販売されていました。

 広島バウムクーヘン振興協議会は、「バウムクーヘンを広島の新名所に!」を合言葉に活動されている団体です。

(広島バウムクーヘン振興協議会販売ブースと「ピースデイジー」)
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 「第1回バウムクーヘン アレンジレシピコンテスト」で入賞された2種類のバウムクーヘンを御紹介します。


【ヒルトン広島「ピースデイジー」】

 ヒルトン広島の「ピースデイジー」は、「第1回バウムクーヘン アレンジレシピコンテスト」で「最優秀賞」・「アイデア賞」を受賞したバウムクーヘンです。

 「平和」や「希望」という花言葉を持つ花「デイジー(ヒナギク)」をイメージしたバウムクーヘンです。

(ピースデイジー)
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 ホワイトチョコレートで花びらが、黄色いマカロンで雌しべが、金粉で花粉がそれぞれ表現されています。

 この「デイジー」がバウムクーヘンの上に飾られています。

(ピースデイジー(中身))
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 こちらは「デイジー」を取り外した様子です。

 クッキー生地の土台に、クリームチーズムース(周辺部)とリンゴのコンポート(中心部)をのせ、その上に丸いミニバウムクーヘンを重ね合わせた構造になっています。

 しっとりとしたバウムクーヘンに、さわやかな酸味のクリームチーズムースとリンゴのコンポートがよく合いました。

 マカロンや金粉もトッピングされた豪華なバウムクーヘンです。


【広島大学教育学部人間生活系コース「koi-baum(恋バウム)」】

 同じブースで、広島大学教育学部人間生活系コースの学生さんが「koi-baum(恋バウム)」を販売されていました。

(koi-baum(恋バウム)商品案内)
Koibaum

 「働く女性を応援する ちょっとオトナなバウムクーヘン」
 「東広島特産の酒粕と瀬戸田レモンの出会い」

 広島の酒粕とレモンが出会い、恋をして誕生したお菓子というなのでしょう。

 広島大学の女子学生さんが、「広島大学でーす」、「今日明日の期間限定でーす」と、私に「来い来い」と言わんばかりに明るく積極的に販売活動をされていたこともあり、「来いバウム」…ではなく「恋バウム」の3個セットを購入しました。

 学生さんにお願いし、紹介文もいただきました。

(koi-baum(恋バウム)紹介文)
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 あんずジャムが使われていると紹介されていますが、広島県内でも、福山市田尻町で「あんず(杏)」が栽培されています。

(koi-baum(恋バウム)(包装))
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 バウムクーヘンの厚い層の間に、レモンゼスト(すりおろしたレモン果皮)がたくさん入っているのがわかります。

(koi-baum(恋バウム))
Koibaum_20250330145001

 表面が厚いホワイトチョコレートでコーティングされ、そのホワイトチョコレートとバウムクーヘンの間にオレンジ色の甘酸っぱい「あんずジャム」がサンドされています。

 これはレモンケーキからヒントを得た発想だと思います。

 いただいてみると、想像以上にレモンと酒粕の風味を感じ、レモンゼストやアーモンドの粒々感もありました。

 まさに「オトナ」のバウムクーヘンです。

 次回は、発酵食を取り入れた「koji-baum」というバウムクーヘンを考案してください(笑)


全国のバウムクーヘン食べ比べ「バウムクーヘンBAR47」(1日目)

 全国47種類の中から食べたいバウムクーヘンを5種選んで食べ比べができる「バウムクーヘンBAR47」が今年も開催されました。

 全国の試食可能なバウムクーヘンが展示されており、その中から自分が興味を持った(食べてみたい)バウムクーヘンを5つ選んで試食できるというイベントです。

 私は、次の5種類のバウムクーヘンを選びました。

 北海道:「和創菓ひとひら」の「ひとめぐりバウム 結 MUSUBI ソフトクーヘン」
 茨木県:「LA VOLO」の「モンコーネ」
 福井県:「ポコアポコ」の「レアバウム」
 広島県:「西洋菓子 無花果」の「廣島バウムクーヘン」
 福岡県:「米粉バウムクーヘン工房 未来図」の「米粉バウムクーヘン(ハードタイプ)」

(バウムクーヘンBAR47(北海道・福岡・広島・福井・茨城))
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 写真右上の黄色いピックが刺してあるバウムクーヘンが北海道で、それから時計回りに福岡、広島、福井、茨城のバウムクーヘンとなります。

 それぞれのバウムクーヘンを試食してみました。


【ひとめぐりバウム 結 MUSUBI ソフトクーヘン(和創菓ひとひら)】

 北海道函館市「和創菓ひとひら」の「ひとめぐりバウム 結 MUSUBI ソフトクーヘン」です。

(ひとめぐりバウム 結 MUSUBI ソフトクーヘン・ホール(和創菓ひとひら))
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 所属は「ソフト党」です。

 北海道産の甜菜糖・小麦(きたほなみ)・バターが使われています。

(ひとめぐりバウム 結 MUSUBI ソフトクーヘン・カット(和創菓ひとひら))
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 しっとり、ふんわりとしたバウム生地で、ほんのり洋酒の風味も感じました。


【モンコーネ(LA VORO)】

 茨城県つくば市「LA VORO」の「モンコーネ」です。

(モンコーネ・ホール(LA VORO))
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 商品見本も名称も謎に包まれていたため、逆に興味を持って選びました。

 所属は「グルテンフリー党」です。

 「LA VORO」は米粉バウムクーヘン専門店で、グルテンフリーのバウムクーヘンを製造・販売されています。

(モンコーネ・カット(LA VORO))
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 しっかり、ザックリ、もっちりとした食感で、豊かなバター風味を感じました。


【レアバウム(ポコアポコ)】

 福井県鯖江市「ポコアポコ」の「レアバウム」です。

(レアバウム・ホール(ポコアポコ))
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 所属は「トラディショナル党」です。

 「直火炎の一本焼き製法」を受け継ぎ、一層一層、丁寧に焼き上げたトラディショナル(伝統的)なバウムクーヘンです。

(レアバウム・カット(ポコアポコ))
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 生クリームがたっぷり使われたレア(生)タイプのバウムクーヘンで、冷やした状態でいただきました。

 層がかなりきめ細かく、とてもしっとりとしていて、まるでレアケーキのような珍しいバウムクーヘンです。

 ここまできめ細やかでしっとりとしたバウムクーヘンは初めてでした。


【廣島バウムクーヘン(西洋菓子 無花果)】

 広島市佐伯区「西洋菓子 無花果(いちじく)」の「廣島バウムクーヘン」です。

(廣島バウムクーヘン・ホール(西洋菓子 無花果))
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 所属は「ソフト党」です。

 カステラのようなロングタイプのバウムクーヘンです。

(廣島バウムクーヘン・カット(西洋菓子 無花果))
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 レモンが使われ、表面にアイシングがなされた、「ウイークエンドシトロン(レモンケーキ)」のようなバウムクーヘンです。

 スライスアーモンドの香ばしさとレモンの風味が楽しめる、手土産にもおすすめのバウムクーヘンです。


【米粉バウムクーヘン ハードタイプ(米粉バウムクーヘン工房 未来図)】

 福岡市城南区「米粉バウムクーヘン工房 未来図」の「米粉バウムクーヘン(ハードタイプ)」です。

(米粉バウムクーヘン ハードタイプ・ホール(未来図))
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 所属は「グルテンフリー党」です。

 お店ではソフトタイプとハードタイプの両方が用意されているようですが、今回はハードタイプをいただきました。

(米粉バウムクーヘン ハードタイプ・カット(未来図))
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 ゴツゴツ・ザックリとして、皮もしっかり弾力がある、ハードタイプ好きにはたまらないバウムクーヘンです。

 ほんのりとしたバター風味も楽しめました。


全国のバウムクーヘン食べ比べ「バウムクーヘンBAR47」(2日目)

 バウムクーヘン博覧会へは2日連続で通いました。

 2日目は、次の5種類のバウムクーヘンを選びました。

 山形県:「グルテンフリースイーツのCOMERU」の「お米のバウム(庄内産完熟メロン)」
 福井県:「シュトラウス金進堂」の「ウィーン風バームクーヘン」
 岐阜県:「広重スイーツマジック」の「魔法のバームクーヘン」
 三重県:「トキノワ u.Baumkuchen」の「+キノワバウム ソフト」
 沖縄県:「大家スイーツ工房」の「福ブラウン(沖縄黒糖のこだわりバウム)」

(バウムクーヘンBAR47(福井・沖縄・岐阜・三重・山形))
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 写真右上の緑色のピックが刺してあるバウムクーヘンが福井で、それから時計回りに沖縄、岐阜、三重、山形のバウムクーヘンとなります。


【お米のバウム 庄内産完熟メロン(グルテンフリースイーツのCOMERU)】

 山形県酒田市「グルテンフリースイーツのCOMERU」の「お米のバウム 庄内産完熟メロン」です。

(お米のバウム 庄内産完熟メロン・ホール(グルテンフリースイーツのCOMERU))
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 所属は「グルテンフリー党」です。

 庄内産のメロンと、山形県が誇るブランド米「はえぬき」の米粉を使用した、グルテンフリーのバウムクーヘンです。

 メロンをイメージさせる緑色で、アイシングでメロンの皮の網目模様が描かれています。

(お米のバウム 庄内産完熟メロン・カット(グルテンフリースイーツのCOMERU))
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 しっとりした生地で、高級なメロンの香りがするバウムクーヘンです。


【ウィーン風バームクーヘン(シュトラウス金進堂)】

 福井県越前市「シュトラウス金進堂」の「ウィーン風バームクーヘン」です。

(ウィーン風バームクーヘン・ホール(シュトラウス金進堂))
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 所属は「トラディショナル党」です。

 数種類の秘伝の香辛料をブレンドし、昔ながらの製法で一層一層心を込めて焼き上げられたバームクーヘンです。

 きれいな年輪が描かれたバームクーヘンで、側面にはアイシングがなされています。

(ウィーン風バームクーヘン・カット(シュトラウス金進堂))
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 しっとりとした生地で、ハーブ酒のようなさわやかな香りが感じられるバウムクーヘンです。


【魔法のバームクーヘン(広重スイーツマジック)】

 岐阜県高山市「広重スイーツマジック」の「魔法のバームクーヘン」です。

(魔法のバームクーヘン・ホール(広重スイーツマジック))
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 所属は「フレーバー党」です。

 飛騨高山のえごま味噌にキャラメルコーティングをした新感覚のご当地バームクーヘンです。

(魔法のバームクーヘン・カット(広重スイーツマジック))
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 表面に飴のようなカリカリのキャラメル(カラメル)コーティングがなされていますが、バームクーヘンは対照的にしっとりとして、とても柔らかく、まるでカラメルプリンをいただいているかのようでした。


【+キノワバウム ソフト(トキノワ u.Baumkuchen)】

 三重県津市「トキノワ u.Baumkuchen」の「+キノワバウム ソフト」です。

(+キノワバウム ソフト・ホール(トキノワ u.Baumkuchen))
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 所属は「ソフト党」です。

 「+キノワ」の「+」は、10という意味の「十(とお)」で「トキノワ」と読め、「キノワ(木の輪)」には「バウムクーヘン」という意味も含められているところが面白いです。

 原材料には、津市のブランド卵、三重県産の小麦(アヤヒカリ)、北海道の甜菜糖、ドイツ産のマジパンローマッセ(アーモンドと砂糖のペースト)などが使われています。

(+キノワバウム ソフト・カット(トキノワ u.Baumkuchen))
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 生地がとてもきめ細やかでやわらかい、カステラのようなバウムクーヘンです。


【福ブラウン(沖縄黒糖のこだわりバウム)(大家スイーツ工房)】

 沖縄県名護市「大家スイーツ工房」の「福ブラウン(沖縄黒糖のこだわりバウム)」です。

(福ブラウン(沖縄黒糖のこだわりバウム)・ホール(大家スイーツ工房))
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 所属は「ソフト党」です。

 多良間島産の黒糖が使われた、こだわりバウムクーヘンです。

(福ブラウン(沖縄黒糖のこだわりバウム)・カット(大家スイーツ工房))
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 層が厚く、生地に黒糖が練り込まれた、カステラのようなバウムクーヘンです。

 ほのかな黒糖風味が楽しめる、しっとりやわらかなバウムクーヘンです。


 全国の様々なバウムクーヘンをいただきましたが、遊び心いっぱいの商品もありました。

(食べられないバウムクエヘン(BUNACO))
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 青森県弘前市「BUNACO(ブナコ)」のバウムクーヘンの形をしたティッシュボックス「食べられないバウムクエヘン」です。

 青森県産のブナの木が使用されています。

 美味しそうだけど、「クエヘン(関西弁で「食べられない」)」商品です(笑)

 青森県:「BUNACO」の「食べられないバウムクエヘン

 いろんなバウムクーヘンがあるものですね。


バウム投げ

 バウムクーヘン形の輪っかで輪投げをし、輪が入るとバウムクーヘンなどがプレゼントされる「バウム投げ」に挑戦しました。

 Aコースは1回(3投)100円で、輪っかを3投して1つでも入ればミニサイズのバウムクーヘンが、Bコースは1回(3投)500円で、3つすべての輪っかが入ればホールサイズのバウムクーヘンがプレゼントされるイベントです。

 私がスタッフの方に「Bコースにチャレンジしたい」ことをお伝えすると、「もう一度御説明します」と、Bコースのチャレンジを再考するよう促されました。

 Bコースは値段が高くて、なおかつ、3つすべての輪っかを入れないとバウムクーヘンのプレゼントが貰えないからです。

 それでも私はあえてBコースにチャレンジしました。

(バウム投げ)
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 前の人の様子を見ていると、間近から投げることができるので、これなら狙えると思ったのです。

(バウム投げの輪(バウムクーヘンの輪))
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 バウムクーヘン形の輪っかを持ってみると、輪は軽くて大きく、これなら楽にクリアできると思いました。

 そこで、いざチャレンジしてみると…一旦は輪が入るのですが、輪が軽いので、ビヨーンと跳ね返って再び外に飛び出してしまうケースが多く、結局3投のうち1つしか入りませんでした。

 Bコースの参加賞(残念賞)として、バウムクーヘン博覧会のオリジナルトートバッグをいただきました。

(オリジナルトートバッグ)
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 失敗しても、何かもらえるだろうと少し期待していましたが(笑)


ファイナルクーヘン総選挙 2025春

 バウムクーヘン博覧会会場内で「ファイナルクーヘン総選挙 2022春(神戸・広島・札幌)」が実施されていました。

(ファイナルクーヘン総選挙 2025春(神戸・広島・札幌)ポスター掲示場)
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 有権者の1人として、投票所へ行きました。

 文字の大きさ・フォント・色、ポスター掲示板のデザインなど、すべてがリアルです。

 ファイナルクーヘン総選挙ということで、実施主体は「最終年輪選挙管理会」となっています。

 受付で投票用紙と鉛筆をお借りし、投票用紙に「バウム党」・「エントリーナンバー」・「推しコメント」を記入しました。

(ファイナルクーヘン総選挙・投票用紙)
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 記入した投票用紙を投票箱へ入れ、投票を終えました。

 投票所を出る際、選挙管理委員会の方からバウムクーヘン博覧会の記念品をいただきました。

 マグネットクリップか付箋(ふせん)のいずれかを選べたので、私はマグネットクリップをいただきました。

(マグネットクリップ)
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 総選挙でどんな結果が出るのか楽しみです。


まとめ

 久しぶりにバウムクーヘン博覧会に参加しましたが、今回も盛りだくさんの内容で、バウムクーヘンの世界を楽しむことが出来ました。

 伝統的な製法によるバウムクーヘン、地元食材を取り入れたバウムクーヘン、フォトジェニックなバウムクーヘン、フルーツを使ったバウムクーヘン、高級食材を使ったバウムクーヘン、AIバウムクーヘン職人が焼いたバウムクーヘンなど、日本のバウムクーヘンはどんどん広がりを見せていますが、今回特によく見かけたのが「グルテンフリーバウムクーヘン」でした。

 時代の変化や多様な食のニーズに対応したバウムクーヘンが登場していることを実感しました。


<関連サイト>
 「バウムクーヘン博覧会」(バウムクーヘン博覧会実行委員会)
 「広島バウムクーヘン振興協議会

<関連記事>
 「「バウムクーヘン博覧会 2017」 -広島からはじまる日本のバウムクーヘンの歴史-
 「日本のバウムクーヘン100周年イベント -2019広島みなとフェスタ・バウムクーヘン博覧会 2019-
 「バウムクーヘン博覧会 2021 -AI焼き立てバウムクーヘン・全国バウムクーヘン食べ比べ・バウムフリット・切り売りバウムクーヘン・詰め合わせセット-
 「バウムクーヘン博覧会 2021 -ファットリア・ダ・コジモのガトーピレネー-
 「バウムクーヘン博覧会2022 -ユーハイムクランツ・THEO・バウムクーヘンBAR47・バウムフリット・ファイナルクーヘン総選挙・究極のバウムクーヘン-

2025年3月23日 (日)

ビッグ錠先生の世界17 -ビッグ錠とその仲間たちPART7~マンガ家のお宝市~・漫画飯文化祭第9弾 漫画飯オフ会-

 2025年3月15日から17日の3日間、神奈川県藤沢市の「湘南台駅地下アートスクエア」をメイン会場に、「ビッグ錠とその仲間たちPART7~マンガ家のお宝市~」が開催されました。

(ビッグ錠とその仲間たちPART7~マンガ家のお宝市~チラシ)
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 ビッグ錠先生やお仲間の漫画家の作品展示、「ビッグ錠の歩み」映写、トークショウ、ミュージカル・ライブペインティングショウなどの盛りだくさんのイベントで盛り上がりました。

 このイベントに合わせて、ズボラさんの漫画飯オフ会も開催されました。

(漫画飯文化祭第9弾「完全参加型みんなで作ろう漫画飯オフ会」ポスター)
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 私は3月16日に湘南台を訪問し、これらのイベントを楽しませていただきました。


ビッグ錠とその仲間たちPART7~マンガ家のお宝市

 早朝に広島市内の自宅を出発し、お昼に湘南台駅に到着しました。

 「湘南台へはビッグ錠先生のイベントで来たの?」

(相鉄・湘南台駅キャラクター「そうにゃんだい」)
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 「そうにゃんだい!」

 会場である「湘南台駅地下アートスクエア」へズンズン歩いていくと、次第にドリフターズの「ズンドコ節」が聞こえてきました。

 会場には、ビッグ錠先生やお仲間の漫画家の作品が展示されていました。

(ビッグ錠のニューヨーク気まぐれスケッチ)
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 こちらはビッグ錠先生がニューヨークに滞在されていた時に、街をスケッチされている様子を記録した写真です。

(ニュースペーパースケッチ)
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 ニュースペーパー(英字新聞)に絵を描かれていますが、見事な芸術作品に仕上がっています。

(ビッグ錠作品:湘南台「かずどん」)
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 湘南台駅近くの「饂飩居酒屋かずどん」が描かれた作品も展示されていました。

 こちらのお店は「かずどん」と呼ばれる唐揚げ入りうどんが看板商品で、湘南台の人気店です。

(かずどん(唐揚げ入りうどん))
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 今回のイベントのテーマ「お宝市」ならではのコーナーもありました。

(お宝文庫)
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 お宝であるはずのビッグ錠先生の漫画本が、段ボールに無造作に詰め込まれています(笑)

 13時からは「ミュージカル・ライブペインティングショウ」が開催されました。

(浜野ケイ子さんのミュージックショウ)
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 浜野ケイ子さんの歌を楽しみつつ、ビッグ錠先生の展示を鑑賞しました。

(ビッグ錠先生紹介コーナー(包丁人味平ポスター))
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 ビッグ錠先生は、浜野ケイ子さんの歌に合わせて、舞台の隣でライブペインティングをなされていました。

(ビッグ錠先生のライブペインティングショウ)
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 満開の桜など、春の風景を描かれていました。

(ミュージカルショウ)
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 浜野ケイ子さんからのお誘いもあり、ビッグ錠先生も途中で筆を投げ出して、舞台で歌っておられました。


記念誌「ビッグ錠」

 湘南台マンガ展「ビッグ錠とその仲間たち」は第7回目となりますが、今回初の事業として、ビッグ錠先生の記念誌が発刊・配付されました。

(受付に用意された記念誌「ビッグ錠」)
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 ビッグ錠ファンとしては、ぜひとも手に入れたい冊子。

 スタッフの方から承諾を得て、いただきました。

 あわせて、わずかながら支援募金もさせていただきました。

(記念誌「ビッグ錠」の掲載記事)
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 記念誌にはビッグ錠先生の経歴や作品が紹介されていました。

(ビッグ錠先生の作品紹介)
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 (ビッグ錠とその仲間たち実行委員会「ビッグ錠記念誌第一部」湘南台地区郷土づくり推進会議から一部引用)

冊子を読み進めていると…

(ハッピーバースディ)
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 (ビッグ錠とその仲間たち実行委員会「ビッグ錠記念誌第一部」湘南台地区郷土づくり推進会議から一部引用)

 ビッグ錠先生の向かいにいるオレンジ色のシャツの人間が目に留まりました。

 自分の姿は目立つものですね…(笑)


漫画飯オフ会の会場準備

 湘南台駅地下アートスクエアで楽しんだ後、漫画飯オフ会の会場である「アルスノーバ」へ向かいました。

(アルスノーバ(開店前))
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 漫画飯オフ会の会場となるアルスノーバには、お店のマスターやズボラさん、運営スタッフ(アルスノーバの常連さん)などが続々と集合し、みんなでイベントの準備に取りかかりました。

(書籍展示コーナー)
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 ビッグ錠先生、寺沢大介先生、小林銅蟲先生など、今回のイベントに関連した書籍やグッズが会場に展示されました。

 ズボラさん指示のもと、オフ会参加者に振る舞う「将太の寿司」のちらし寿司を用意しました。

(「将太の寿司」のちらし寿司を作る様子)
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 ライバルに仕入れを押さえられ、限られた魚しか仕入れられなかった状況で、主人公の将太は冷凍の「トキシラズ」と呼ばれる鮭を具にちらし寿司を作るのですが、それを再現したものです。

 写真にはサーモンと書かれた刺身パックが写っていますが、「それ知らず」で読み進めてください。

(「将太の寿司」のちらし寿司(鳳寿司の寿司桶))
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 寿司桶は、ズボラさん所有の「鳳寿司の寿司桶」です。

 生ハム、合鴨パストラミ、タラモサラダ、燻製カシューナッツなどのおつまみも用意しました。

(おつまみ)
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「漫画飯文化祭第9弾 完全参加型みんなで作ろう漫画飯オフ会」

 15時前あたりから、漫画飯オフ会参加者の皆さんや、寺沢大介先生、ピエール手塚先生、森月真冬先生、あきさと先生、稲垣みさお先生など漫画家の方々が続々と会場に来られました。

 ビッグ錠先生は、夕方まで湘南台駅地下アートスクエアのイベントに出席されていたため、とりあえずビッグ錠先生抜きでオフ会が開始されました。


【「めしにしましょう」の「肩ロース氏」】

 最初に、のりたまさんから、漫画家の小林銅蟲先生の料理漫画「めしにしましょう」に登場する「肩ロース氏」が用意されました。

(肩ロース氏)
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 豚肩ロースのかたまりを60℃~64℃のお湯で9時間低温調理し、醤油、酒、砂糖、ゴマ油などの調味だれに漬け込み、焼いた料理です。

 とても美味しく仕上がるため、料理名に敬称の「氏」が付けられています。


【ミスター味っ子の「ジャンボかき揚げ丼」】

 続いて、ズボラさんがミスター味っ子の「ジャンボかき揚げ丼」に挑戦されました。

(天ぷら鍋・かき揚げリング・かき揚げの材料)
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 天ぷら鍋、筒状の「かき揚げリング」、かき揚げの材料が用意されました。

 かき揚げの材料は、玉ねぎ、イカ、海老、三つ葉、貝柱、銀杏などで、かき揚げをそのまま食べられるよう、あらかじめ固形にした寒天のタレも混ぜ込まれています。
(写真の褐色の短冊状のものが寒天のタレです。)

(寒天で固めたタレ)
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 油で揚げることにより、衣にタレが浸み込んだかき揚げが完成するという調理法です。

(具材を熱した油(かき揚げリング)に投入する様子)
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 「ジャンボかき揚げ」を作るため、かき揚げリングに少しずつ具材を投入し、かき揚げの層を積み重ねる感じで揚げていきます。

(ジャンボかき揚げを作る様子)
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 すべてを揚げるまで、かなり時間がかかりましたが、ジャンボかき揚げができました。

(ジャンボかき揚げ)
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 丼にご飯をよそい、その上にジャンボかき揚げをのせて「ジャンボかき揚げ丼」の完成です。

(ジャンボかき揚げ丼)
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 見た目にもボリューム満点のかき揚げ丼でした。


【ミスター味っ子の「焦がしネギ ポンカンラーメン」】

 続いて、ミスター味っ子の「焦がしネギ ポンカンラーメン」が用意されました。

(豚骨スープ(加熱前))
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 こちらは冷やし固められた状態の豚骨スープです。

 豚骨のほか、だしとして「根昆布」も使われています。

 寸胴に入れた豚骨スープを加熱すると、みるみる溶けて液状になりました。

(豚骨スープ(加熱))
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 麺は、原作では小麦粉にすりつぶしたポンカンの皮を混ぜ込んだ「ポンカン麺」が使われています。

 ポンカンの皮を混ぜ込むことにより、脂っこいスープをさっぱりといただける効果があるのです。

 今回、チャップマンさんが誰でも簡単にできる「ポンカン麺」の作り方を考案してくださいました。

 その作り方は、市販のパスタ(リングイネ)をステンレスバット(角型トレー)に敷き、それにすりおろしたポンカンとみかんジュース(ポンジュース)を加えて、2時間程度漬け込むというものです。

(リングイネをおろしポンカンとみかんジュースで漬け込んでいる様子)
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 パスタは重曹を加えたお湯で茹でるとラーメンのような食感になるそうです。

 このポンカン麺を茹でました。

 仕上げに、みじん切りにした白ねぎを太白胡麻油で褐色になるまでトコトン炒めた「焦がしネギ」が用意されました。

(焦がしネギ)
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 茹で上がったポンカン麺に豚骨スープを注ぎ、焦がしネギをかけて「焦がしネギ ポンカンラーメン」の完成です。

(「焦がしネギ ポンカンラーメン」と寺沢大介先生)
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 まずは発案者の寺沢大介先生に召し上がっていただきました。

 「うまいぞー」のお言葉をいただいた後、参加者の皆さんにお配りし、召し上がっていただきました。

(焦がしネギ ポンカンラーメン)
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 ポンカンを使った麺というのも珍しいですが、リングイネのラーメンというのも新鮮でした。


【小林銅蟲先生による「土佐あかうしの鉄板焼き」】

 小林銅蟲先生から、赤身の旨さが魅力の「土佐あかうし」の説明があり、鉄板焼きの実演がありました。

(土佐あかうしの鉄板焼き)
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 土佐あかうしの「すき焼き用のうで肉」を使った焼肉です。

 大きな薄切りで、うで肉なので旨味も凝縮されていたことでしょう。

 私もまた別の機会にいただこうと思います。


【ビッグ錠先生を漫画飯オフ会の会場へ】

 このタイミングで、マスターから私に重大なミッションが与えられました。

 「なかなか登場しない主賓のビッグ錠先生を会場に呼んできてほしい」というものです。

 私はお店を抜け出し、再び「湘南台駅地下アートスクエア」へと走りました。

 ファンに囲まれてサインや記念撮影に応じておられたビッグ錠先生に、何とか早く切り上げていただくよう説得し、ファンの皆さんや湘南台地区郷土づくり推進会議の方々にも理解を求め、同時にビッグ錠先生の荷物を片付けながら、何とか「引っ張り出す」ことに成功しました。

 漫画飯オフ会の会場にビッグ錠先生が登場すると歓声が湧き上がり、私は肩の荷が下りました。


【スーパーくいしん坊の「スーパー焼きそば」】

 スーパーくいしん坊の「スーパー焼きそば」は、ソースの代わりに「スープだし」で麺を調味し、2枚の鉄板で焼きそばを密閉状態にして、一気に炒めた料理です。

 「スープだし」は、水に鶏がら、大根の葉、スルメイカ、かつお節などを入れて煮込んだものです。

 この「スープだし」を熱した麺に加えます。

(麺にスープだしをかける様子)
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 鍋に用意したスープだしをオタマですくい、焼きそば麺にかけると、「ジャー」という心地よい音と共に、会場内によい香りが漂いました。

(焼きそばを炒める様子)
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 麺に具入りのスープだしを絡ませます。

 そして上から鉄板をかぶせ、フタをします。

(上から鉄板をかぶせた様子)
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 そしてみんなで鉄板を揺さぶりました。

(上下の鉄板で焼きそばを炒める様子)
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 揺さぶることで、麺がサイドからこぼれまくりでした(笑)

 鉄板のフタを取り外すと…

(鉄板のフタを取り外した瞬間)
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 もうもうと上がる湯気とともに焼きそばが登場しました。

(焼きそばを再び炒める様子)
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 その後、具がよく混ざってなかったため、みんなで焼きそばを再び炒めました。

 何はともあれ、スーパー焼きそばの完成です。

(スーパー焼きそば)
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 スルメイカや大根の葉から旨味を引き出した、豪快な塩焼きそばでした。


【佛跳牆(ぶっちょうしょう・ファッチューチョン)】

 「佛跳牆」は、福建料理(中国料理)で有名な料理の1つで、「珍味類の壺蒸しスープ」です。

 「佛跳牆」という料理名には、「そのスープの香りをかいだら、お釈迦様(または修行中の僧侶)でさえ我慢できずに塀を飛び越えて来てしまうほど魅力のあるスープ」という意味があります。

 乾物(アワビ、ナマコ、ホタテの貝柱、フカヒレ、海老、クコの実、魚の浮袋)や金華ハム・烏骨鶏・朝鮮人参・鹿の尾といった珍味・高級食材で作られる高級なスープです。

 漫画「美味しんぼ」で紹介されたことから、日本でも有名になりました。

 そのため、「佛跳牆」は漫画飯としてもよく取り上げられる料理で、ズボラさん、小林銅蟲先生、チャップマンさんもチャレンジされています。

 今回はチャップマンさんに御用意いただきました。

(佛跳牆)
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 エイヒレ、ビーフジャーキー、スルメ、クコの実、八角、メースなど入手可能な食材で作られた「佛跳牆」で、チャップマンさんいわく、「ジェネリック佛跳牆」なのだそうです(笑)

 使われた容器も、高級な壺ではなく、100均で購入された梅酒用の瓶とのことでした。

 小さな紙コップに注ぎ、参加者に配られました。

 「佛跳牆」の香りをかいだ私は、我慢できずにカウンターを飛び越えて試飲させていただきました。

(佛跳牆の試飲)
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 様々な食材の味が溶け込んだ、滋味深く美味しいスープでした。


【漫画飯オフ会からのプレゼント】

 漫画飯オフ会から、最も遠方から会場に来た人へのプレゼントが用意されていました。

 広島から訪問した私がいただくこととなり、申し訳ないなと思いつつ、いただきました。

(ブラックカレー)
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 ビッグ錠先生の「包丁人味平」で登場する「ブラックカレー」です。

 「まずい棒」考案者の寺井広樹さんが考案し、銚子電鉄(オンラインショップ)で販売されているものです。

 以前、寺井広樹さんとお話しした際、ブラックカレーの商品化に至るまで開発会社に何度もやり直しをお願いされたことや、その会社が私の自宅の近所(同じ広島市南区)にあることなどを教えていただきました。

 開発会社に最も近い人間がいただくこととなりましたが、これも何かの御縁なのでしょう(笑)


【まかない(佛跳牆の焼きそば)】

 漫画飯オフ会(1次会)がお開きとなり、参加者は一旦お店を退出いただいて、運営スタッフが2次会に向けた会場準備を進めました。

 その際、チャップマンさんから、残った食材で「まかない」を作っていただきました。

(まかない(佛跳牆焼きそば))
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 「ミスター味っ子Ⅱ」に登場する「仏蔵伊麺」という麺を「佛跳牆」で味付けして炒めた、超豪華にして超レアな焼きそばです。

 コシのある麺に「佛跳牆」のスープと具がよく絡み、とても美味しく、空腹で疲れた体に浸みわたりました。


シャンソン歌手浜野ケイ子氏ライブ&ビッグ錠タップダンス

 2次会は、浜野ケイ子さんのライブとビッグ錠先生のタップダンスでした。

 こちらも大勢の参加者で盛り上がりました。

(浜野ケイ子さんとビッグ錠先生のミュージックライブ)
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 私から浜野ケイ子さんへ広島の「もみじ饅頭」を差し上げ、浜野ケイ子さんからは宮城の「牛タンジャーキー」を分けていただきました。

 2次会もお開きとなり、12時間近く立ちっぱなしで対応した運営スタッフの皆さんはフラフラになりましたが、今回も大いに盛り上がりました。


まとめ

 今回御紹介した漫画飯オフ会の様子は、ズボラさんの動画サイト「【超特別編】みんな死ぬ気で漫画飯を作れ ズボラの漫画飯オフ会9弾 ミスター味っ子 将太の寿司 スーパーくいしん坊 めしにしましょう ひたすらに漫画飯を作り続ける会 漫画飯再現料理 アニメ飯再現レシピ」で紹介されています。

(【超特別編】みんな死ぬ気で漫画飯を作れ ズボラの漫画飯オフ会9弾)

 (YouTube「ズボラの漫画飯再現料理」)

 この動画を御覧いただければ、漫画飯オフ会の様子がよく御理解いただけます。

 うまくいくかどうかは別にして、こうした漫画料理にチャレンジされること自体が素晴らしく、それがみんなに伝わって、笑いと感動を与えてくれました。

 マスターやズボラさんをはじめとする運営スタッフの皆さん、漫画家の先生方、参加者の皆さん、アルスノーバの常連の皆さん、湘南台地区郷土づくり推進会議の皆さん、今回もありがとうございました。


<関連サイト>
 「ズボラの漫画飯再現料理」(ずぼら料理研究家)
 「チャップマン漫画めし料理研究部」(チャップマン)
 「肩ロース氏」(小林銅蟲先生ブログ「パル」)
 「土佐あかうし」(土佐あかうし協会)
 「饂飩居酒屋かずどん」(神奈川県藤沢市湘南台1-10-6 カルチャー湘南台2F)
 「銚子電気鉄道オンラインショップ」(銚子電気鉄道)
 「オフィスシン」(広島市南区西旭町4-9)

<関連記事>
 「ビッグ錠先生の世界7 -ビッグ錠誕生日祭(ズボラさんの漫画飯再現料理 一本包丁満太郎の「空洞おにぎり」)-
 「ビッグ錠先生の世界8 -ビッグ錠誕生日祭(チャップマンさんの漫画めし料理 包丁人味平の「味平カレー」と「ブラックカレー」)-
 「ビッグ錠先生の世界10 -湘南台「ビッグ錠の66.50展」とプリンカレー勝負-
 「ビッグ錠先生の世界12 -「みんなで喰らう漫画飯会」・「不愉快な仲間達とのビッグ錠誕生日会」-
 「ビッグ錠先生の世界15 -湘南台「ウソとホントの間には…出来らあ!…がある…DE SHOW」・漫画飯オフ会-
 「ビッグ錠先生の世界16 -ビッグ錠誕生日祭(味平ライス・タワーリングカレー・肉なしハンバーグ・寿司サンドイッチ・釘師サブやんバースデーケーキ)-

<参考文献>
 ビッグ錠とその仲間たち実行委員会「ビッグ錠記念誌第一部」湘南台地区郷土づくり推進会議

2024年11月10日 (日)

JR伯備線・芸備線の旅(芸備線の存廃問題)と沿線の食-トーストセット・藤戸まんぢゅう・むらすずめ・千屋牛焼肉丼・野方汁・広島バターモチ・きんつば-

日帰りで楽しむJR芸備線の旅プラン

 JR芸備線は、岡山県新見市の備中神代(びっちゅうこうじろ)駅から広島市の広島駅までの区間を走る地方交通線(ローカル線)です。

 JR芸備線は、とりわけ東城駅(広島県庄原市)から備後落合駅(同県同市)までの利用者が少なく、深刻な赤字が続いています。

 そこで、現在どういう状況になっているのか、実際に行って確かめてみることにしました。

 ただ、実際に行くとなると、大きな問題が立ちはだかります。

 利用者数が少ない原因の1つでもあるのですが、芸備線の、特に備中神代駅から備後落合駅の間は、列車の本数・乗り継ぎ列車が非常に少ないのです。

 広島駅から芸備線で備中神代駅まで行き、その日のうちに再び芸備線で広島駅へ戻ってくることもできません。

 そこで、私は広島駅から山陽新幹線と山陽本線を利用していったん岡山県側へ回り、備中神代駅を起点に広島駅まで一気に乗車するルートを考えました。

(山陽新幹線・山陽本線・伯備線・芸備線のルート)
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 (国土地理院地図を引用・一部加工)

 広島駅から山陽新幹線「こだま」で三原駅へ行き、三原駅から山陽本線で倉敷駅へ行きます。

 倉敷駅で伯備線に乗り換え、新見駅を目指します。

 そして新見駅発の芸備線(備中神代駅までは伯備線経由)で備後落合駅へ行き、備後落合駅から列車を乗り継いで広島駅へ戻るというルートです。

 それでは、今回の日帰り鉄道旅を御紹介します。


山陽新幹線・山陽本線(広島~三原~倉敷)

 広島駅から山陽新幹線「こだま」に乗り、三原駅に到着しました。

(山陽新幹線・こだま・三原駅)
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 三原駅に隣接する「サンエトワール三原店」でモーニング(トーストセット)をいただきました。

(トーストセット(絹生))
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 トースト(食パン)の種類が「絹生・ホテル・絹蜜」の3種類から選べたので、私は「絹生」をいただきました。

 その後、みどりの窓口へ行き、三原から倉敷・備中神代経由の広島行きっぷを購入しました。

 通常、三原から広島へは山陽新幹線か山陽本線か呉線を利用することが想定されているため、今回のきっぷはかなり特殊で、みどりの窓口で駅員に応対していただきました。
 ※みどりの券売機でも購入不可

 複数の駅員さんを困らせながらも何とかきっぷを購入でき、山陽本線の電車に乗車しました。

(山陽本線・三原駅)
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 227系電車500番台の電車です。

 広島エリアでは広島カープをイメージさせる赤色のラインが入っているのですが、岡山・備後エリアの電車はピンク(桃)色のラインとなっています。

 岡山の桃や桃太郎、福山のバラ、尾道の桜をイメージした色のようです。

(JR乗車券(三原から広島市内行き))
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 今回購入した特殊なきっぷがこちらです。

 三原駅から広島駅までは片道70kmちょっとなのに、きっぷは「三原から広島市内」となっています。

 「広島市内」は特定都市区内駅といい、主に広島市内エリアならどの駅からも乗り降りできる特例があるのですが、この特例は片道201km以上の場合に適用されます。

 芸備線に乗ろうと、岡山県側から大回りするためにこうしたきっぷとなるのです。

 ちなみに、芸備線区間(備中神代-広島間)の距離は約175km、今回の全区間の距離は約400kmにも及びます。

 三原から途中、糸崎駅で電車を乗り換え、福山駅に到着しました。

(山陽本線・福山駅)
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 福山駅は三原駅と同様に、駅のすぐ近くにお城があります。

 この駅でさらに電車を乗り換え、倉敷駅に到着しました。

(倉敷駅南口)
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 倉敷駅南口の先には、倉敷美観地区があります。

(倉敷駅北口)
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 一方、倉敷駅北口には、今は大型ショッピングセンターがありますが、その建築物にかつての「倉敷チボリ公園」の面影があります。


伯備線(倉敷~新見)

 倉敷駅4番ホームに着きました。

(倉敷駅4番・5番ホーム・発車案内表示器)
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 ここから伯備線の普通列車で新見を目指します。

(倉敷駅・伯備線・普通列車・新見行)
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 車内で、倉敷駅売店で購入した倉敷の銘菓をいただきました。

(藤戸まんぢゅう(藤戸饅頭))
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 こちらは「藤戸まんぢゅう」です。

 薄皮饅頭ですが、皮がとても薄く、ほぼ「あんこ(こしあん)」のかたまりです(笑)

 同じ岡山県の銘菓「大手まんぢゅう」とよく似ています。

 ほのかに酒粕の香りがする、あんこ好きにはたまらない饅頭です。

(むらすずめ)
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 こちらは「むらすずめ(むらすゞめ)」です。

 どら焼きの皮をひっくり返し、焼き目のある方を内側にして「あんこ(つぶあん)」を包んだようなお菓子です。

 豪渓(ごうけい)駅でホームに降り、「特急やくも」を見送りました。

(豪渓駅・特急やくも通過)
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 2024年4月にデビューした新型「特急やくも」です。

 その後、列車は備中高梁駅に到着しました。

(備中高梁駅・2番ホーム・普通列車・新見行)
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 奥の建物は高梁市立図書館で、蔦屋書店が併設されています。

 徳山駅(山口県周南市)に隣接する周南市立徳山駅前図書館などと同じ運営方式です。

 さらに列車は走り、終点・新見駅に到着しました。

(新見駅・5番ホーム・普通列車・岡山行)
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 倉敷駅から1時間40分の鉄道旅でした。

(「ようこそ!新見へ」吉備之国くまなく旅し隊)
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 「くまなく」(制服を着たキャラクター)と「たびにゃん」(小さな猫のキャラクター)が迎えてくれました。

(新見駅)
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 ランチタイムになったので、新見駅で途中下車し、昼食をいただくこととしました。


千屋牛焼肉丼と野方汁

 新見駅から歩いてすぐの場所に郷土料理店「伯備」があります。

(味の庄「伯備」)
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 鯖寿司、川魚料理、ジビエ料理、山菜料理など、郷土料理や地場の食材を使った各種料理を提供されているお店です。

 数多くの料理の中で、私は「千屋牛焼肉丼」を注文しました。

 「千屋牛(ちやぎゅう)」は、「日本最古の蔓牛(つるうし)」、「日本三名蔓」、「和牛の中の和牛」と呼ばれる新見が誇る黒毛和牛です。

 私は過去に車で新見を訪問した際、「和牛レストラン ふゆさと」で初めて千屋牛をいただき、その美味しさに感動しました。

(千屋牛焼肉丼)
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 贅沢に分厚くカットされた千屋牛の焼肉をごはんの上にのせた丼です。

 肉がやわらかく、噛みしめると脂の甘みとコク、肉汁の旨みが口の中いっぱいに広がりました。

 「この調子ならもう一品いける」と思った私は、追加で「野方汁(のかたじる)」を注文しました。

(野方汁)
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 豆腐、ねぎ、大根、人参、ごぼう、竹輪など具だくさんで、上品な味噌仕立ての汁です。

 「たかきび」の団子が入った団子汁です。

 「たかきび」は、「モロコシ」や「コウリャン」とも呼ばれる雑穀です。

 「野方汁」の名称は、この「たかきび」が「野方(のかた・のがた)」(この地方の方言で「高原地帯」のこと)でたくさん収穫でき、その「たかきび」で団子を作り、汁に入れて団子汁にしたことに由来します。

 「たかきび団子」は、たかきび粉に水を加え、耳たぶぐらいの柔らかさの生地を作り、その生地を火が通りやすいように平たくして茹でたものです。

(野方汁(たかきび団子))
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 「野方汁」は、具だくさんの「けんちん汁」に「たかきび団子」が入っているイメージです。

 「たかきび団子」は多少ザラザラ・ネチネチしていますが、その素朴で野趣あふれる食感・味に魅力を感じました。

 岡山は「きびだんご」だけでなく「たかきびだんご」も「でーれーうみゃーで!(とても美味しいよ!)」。


伯備線・芸備線(新見~備中神代~備後落合)

 腹ごしらえしたところで、いよいよ芸備線の旅の始まりです。

(新見駅前)
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 新見駅から芸備線の普通列車・備後落合行に乗車しました。

(新見駅 芸備線・普通列車・備後落合行と姫新線・普通列車・津山行)
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 写真左のオレンジ色と赤色のラインが入った列車が芸備線、写真右の空色と青色のラインが入った列車が姫新線(きしんせん)です。

(新見駅 芸備線・普通列車・備後落合行)
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 この列車に乗って備後落合(広島県庄原市)を目指しました。

 「1両編成で赤字路線なので乗客も少ないだろう」と思いつつ乗ってみると…発車時刻が近づくにつれ20人が30人、30人が40人と、乗客がどんどん増え、ついには座席に座れない人も出ました。

 新見から備後落合で乗り継いで三次まで続く列車が1日たった2本しかないこと、芸備線(の存廃)がニュースになっていること、夏休み期間で「青春18きっぷ」で乗車する人が多かったことが主な原因だと思います。

 遠方からお越しの方もたくさんおられました。

 熱心に写真を撮る人、ひたすら動画撮影する人、鉄道話で盛り上がるグループ、ひたすら時刻表を読む人…乗客のほとんどが「鉄道ファン(マニア)」と見受けられました。

 東城駅(広島県庄原市)を過ぎると、列車はどんどん山の中へ入っていきました。

 途中、車両に枝葉が何度も当たり、まるで木々に囲まれた緑のトンネルの中を走行しているようでした。

 この区間こそ、JR西日本の営業係数ワーストの区間で、100円稼ぐために1万円以上のコストがかかっているのですが、車内の混雑ぶりを見ると、そんな感じには見受けられませんでした。

 約1時間半後、列車は備後落合駅に到着しました。

(備後落合駅ホーム・芸備線乗り換え(三次行と新見行))
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 写真左がこれから乗車する列車(三次行)、写真右がこれまで乗ってきた列車(折り返し運転で新見行)です。

(備後落合駅ホーム・木次線)
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 しばらくすると、備後落合駅のホームに木次線の列車も入ってきました。

 この木次線も営業係数がとても悪く、それもあってか、この日は鉄道ファンを中心にたくさんの乗客がおられました。

 乗り継ぎの関係もあって備後落合駅は大勢の客で賑わっていましたが、この状況はおそらくこのわずかな時間だけだと思います。

(備後落合駅玄関)
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 かつては備北地域の基幹駅として大変賑わったようですが、今は無人駅となっています。


芸備線(備後落合~三次~広島)

 備後落合駅でしばらく過ごした後、芸備線普通列車の三次行に乗車しました。

(備後落合駅ホームと芸備線・普通列車・三次行)
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 列車を乗り換えましたが、乗客はこれまでのメンバーとほぼ同じでした。

 車窓から景色を眺めると、ちらほらと民家も見えるようになりました。

 1時間20分後、列車は終点・三次駅に到着しました。

 次の列車まで少し時間があったので、三次駅でも途中下車し、駅周辺を散策しました。

(三次市交通観光センター)
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 三次駅を降りてすぐの場所にある、三次市交通観光センターです。

 この施設の売店で、備北地域のお菓子を購入しました。

(和泉光和堂「広島バターモチ」・松屋「きんつば」)
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 和泉光和堂(広島県庄原市)の「広島バターモチ」と松屋(広島県三次市)の「きんつば」です。

 「広島バターモチ」は、バターの風味が豊かな餅菓子です。

 和泉光和堂は銘菓「乳団子」のお店として有名なのですが、そのお菓子のレシピがハワイで暮らす庄原出身の移民にも伝授され、各家庭でバターやココナッツを使った独自の焼菓子として作られたのがこの「広島バターモチ」です。

 松屋の「きんつば」は、お店のイチオシ商品と紹介されていたので購入しました。

 大粒の大納言小豆が使われた、すっきりした甘さのきんつばでした。

 再び三次駅に戻りました。

(三次駅ホーム・福塩線・府中行と芸備線・広島行)
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 写真左(手前)が福塩線・府中行(三次駅折り返し)、写真右(奥)が芸備線・広島行の列車です。

 私は芸備線普通列車・広島行に乗車しました。

 新見駅からずっとお見かけする方もおられました。

 途中から雨が降り始め、外の景色が見えづらくなったのですが、私の隣に座る親子のマニアックな鉄道会話(運転席に流れる「2両停車、所定停目2(しょていていもく2)」の意味などを話し合っていました)を聞きながら、鉄道旅を楽しみました。
 ※所定の停止位置目標は「2(2両列車用)」という意味

 広島市内に入ると徐々に街が広がり、乗降客も増えてきました。

 そして約1時間40分後、終点・広島駅に到着しました。

(広島駅・8番ホーム・芸備線・普通列車)
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 同じ芸備線でも、広島市近郊と郊外では乗降客数がかなり異なることを実感しました。


まとめ

 距離にして約400km、時間にして約11時間の鉄道旅を楽しみました。

 実際に芸備線の列車に乗ってわかったことは、

・列車の本数が極端に少なく、また乗り継ぎ用の列車もほとんど考慮されていないため、気軽に利用することができない。

・いくら列車の乗客が多くても、芸備線沿線(特に深刻な赤字が続く区間)で実際に乗り降りする客(生活の移動手段として利用する客)がいないと意味がない。

ということです。

 芸備線の危機的状況を打開するためには、列車の本数を増やす、乗り継ぎ・折り返しの列車も配慮する、イベント列車を走らせる、あるいは…廃線にするという方法が考えられますが、いずれにせよ、今のままでは沿線住民・地方自治体にとっても、JR西日本にとっても、良い結果はもたらさないように思います。

 芸備線は利用客が少ないとは言え、地域の貴重なインフラであることには間違いなく、廃線されたらそれでおしまいとなる可能性が高いため、存廃については慎重に議論が進められることを願っています。


<関連サイト>
 「サンエトワール」(「サンエトワール三原店」広島県三原市城町1-1-1 三原駅前 ほか)
 「藤戸饅頭」(岡山県倉敷市藤戸町藤戸48)
 「橘香堂」(岡山県倉敷市阿知二丁目19-28)
 「伯備」(岡山県新見市西方469-1)
 「千屋牛」(千屋牛振興会)
 「和牛レストラン ふゆさと」(岡山県新見市千屋実1428-1)
 「和泉光和堂」(広島県庄原市中本町一丁目3-5)
 「松屋」(広島県三次市十日市中4-6-1)

2024年10月20日 (日)

ビッグ錠先生の世界16 -ビッグ錠誕生日祭(味平ライス・タワーリングカレー・肉なしハンバーグ・寿司サンドイッチ・釘師サブやんバースデーケーキ)-

ビッグ錠誕生日祭

 2024年10月13日、神奈川県藤沢市湘南台のバー「アルスノーバ」で、グルメ漫画家・ビッグ錠先生の誕生日祭(漫画飯オフ会&シャンソン歌手・浜野ケイ子氏ライブ)が開催されました。

 私は当日の早朝に広島の自宅を出発し、湘南台の会場へ向かいました。

(飛行機の窓から眺めた富士山)
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 広島発羽田(東京)行き、JAL252便の機内から眺めた富士山です。

 頂上が冠雪してない富士山(主翼の先に見える山)に驚きました。

 少し早く着いたので、湘南台で軽く食事を済ませ、正午過ぎに会場の「アルスノーバ」を訪問しました。

 店内にはマスターやズボラさん、運営スタッフをされるお店の常連さんなどがおられ、久しぶりの再会を喜びました。

 お店の正面に「ビッグ錠誕生日会」のチラシが貼ってありました。

(「ビッグ錠誕生日会」チラシ)
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 今回もビッグ錠先生や寺沢大介先生などに御参加いただき、一次会が漫画飯再現料理イベント、二次会がシャンソン歌手・浜野ケイ子さんのライブという構成で開催されました。

 ズボラさんが今回のイベントに参加されるビッグ錠先生や寺沢大介先生などの書籍やグッズを用意し、会場に展示されました。

 ズボラさんと運営スタッフで調理器具の準備や料理の下拵えなどをし、14時からの開始を目指しました。

 お店入口には参加者名簿が用意されました。

 私はコウジ菌(広島)、紹介欄には「ビッグ錠先生のズッ友」と記載されていました。

 漫画飯YouTubeオフ会ということで、地元神奈川など関東圏を中心に、全国からファンが集まりました。

 漫画家の寺沢大介先生・ピエール手塚先生や、「マンガ食堂」のブログ・本を執筆なさっている梅本ゆうこさん、「異世界ラーメン屋台」などの作家・森月真冬さんなども来場されました。

 またしても、近所にお住まいの主役・ビッグ錠先生が開始時刻になっても来場されず、冷や冷やしましたが、しばらくして来られ、イベント開始となりました。


包丁人味平「味平ライス」

 「味平ライス」は、ビッグ錠先生のグルメ漫画「包丁人味平」に登場する焼き飯です。

 「味平ライス」のストーリーは次のとおりです。

 包丁貴族・団英彦が豚肉の極上の部位「宝肉」を使う一方で、味平は豚のクズ肉を使って料理対決をすることとなりました。

 そこで味平はクズ肉をチャーシューにし、その具で焼き飯を作って「味平ライス」と名付けたのです。

 その「味平ライス」をズボラさんが再現されました。

(味平ライスの盛り付け)
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 この写真は、イベント開始前に、ズボラさんが作られた味平ライスを運営スタッフがホールケーキの形に盛り付けている様子です。

 この「味平ライス」は、角切りチャーシュー、玉子、ネギなどの具をごはんと一緒に炒めたものです。

(バースデー味平ライス)
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 味平ライスの表面にグリーンピースをのせ、それを囲うように紅しょうがを置き、頂点に味平と仲間たちのイラストを飾りました。

 この味平ライスに、さらに目玉焼きをのせることとしました。

 味平ライスがビッグサイズなので、それに合わせ、目玉焼き用の卵も鶏卵ではなくダチョウの卵が用意されました。

(ダチョウの卵)
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 ズボラさんが通信販売を利用し、1個6千円で購入されたそうです。

 目玉焼きなので、中の黄身を崩さないよう、硬い殻に穴を開け、少しずつむしり取りました。

 殻の中身をのぞき込むと…

(ダチョウの卵(中身))
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 すでに白身と黄身が混ざってしまっているような…

 中身を熱したフライパンに出してみると…

(ダチョウの卵で目玉焼きを作る様子)
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 中心が白身、周りが黄身という、通常の目玉焼きとは逆の状態になりました。

 これでは「玉目焼き」です(笑)

 中心部まで火を通す(卵を固める)には、かなり時間がかかりそうだったので、味平ライスに巨大目玉焼きをのせるのは、とりあえずパスしました。

 バースデー味平ライスに85歳を意味する「8」と「5」のバースデーキャンドルと花火を差し、火を付けてビッグ錠先生のもとへ運びました。

(バースデー味平ライスと花火・キャンドル)
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 ビッグ錠先生は花火に顔を近づけながら、その先のバースデーキャンドルの火を吹き消されました。

 その瞬間、みんなで一斉にクラッカーを鳴らし、拍手をして、ビッグ錠先生のお誕生日をお祝いしました。


スーパーくいしん坊「タワーリングカレー」

 続いてズボラさんによる「タワーリングカレー」の実演イベントが始まりました。

 「タワーリングカレー」はビッグ錠先生の漫画「スーパーくいしん坊」に登場するカレーライスです。

 寸胴(ずんどう)の中心に筒を置いてカレーを注ぎ、その筒の周りにごはんを敷き詰めて、筒と寸胴を抜くと、タワーのように高く積み上げられたカレーライスができるというものです。

 今回の実演では、寸胴と筒の代わりに、丸い金属製の型枠を5つずつ積み上げたものを使用しました。

 私も型枠にテープを貼って積み上げ、準備を手伝いました。

(タワーリングカレー調理器具)
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 こうすれば、上から1つずつ型枠を抜くことが可能となります。

 ガスコンロには、キーマカレーが火にかけられ、スタンバイしています。

(キーマカレーとダチョウの卵焼き)
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 キーマカレーの隣は、ダチョウの卵焼きです。

(レーズン入りバターライス)
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 カレー用のライスには、レーズン入りバターライスが使われました。

 私はカウンター内で、ボウルに入れた大量のバターライスとレーズンを混ぜ合わせたのですが、ごはんが重くて大変でした。

(カレーを注ぐ様子)
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 こちらは、ズボラさんが外枠にライスを敷き詰めた後、中枠にカレーを注がれている様子の写真です。

 型枠にライスとカレーを詰めた状態で、まずは中枠が取り外されました。

(タワーリングカレー(中枠取り外し))
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 会場内で「おおっ」と歓声があがりました。

 続いてライスを支える外枠が上から1つずつ取り外されました。

(タワーリングカレー(外枠取り外し))
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 リング状のライスと中心部のカレーが登場しました。

(タワーリングカレー(外観))
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 カレーライスのタワーが見事に完成しました。

 このタワーを上から順に輪切りにし、皿に盛り付ければ、次々にカレーライスができるというシナリオですが…

(タワーリングカレー)
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 お決まりのごとく、タワーが少し崩れてしまいました(笑)

 この「タワーリングカレー」は、ズボラさんが事前にチャレンジされた様子が紹介されているので、こちらも御覧ください。

(【漫画飯オフ会の練習しとこう】タワーリングカレー スーパーくいしん坊 アニメ飯再現料理 再現レシピ)

  (YouTube「ズボラの漫画飯再現料理」)


ミスター味っ子「肉なしハンバーグ」

 続いてズボラさんが、寺沢大介先生の漫画「ミスター味っ子」に登場する「肉なしハンバーグ」を実演されました。

 キャベツと玉ねぎをみじん切りにして油で炒め、さらに牛乳・小麦粉・バターを加えて炒めます。

 これをボウルに移して手でこね、ハンバーグの形に成形し、その上から小麦粉をまぶしたものがこちらです。

(肉なしハンバーグ(タネ))
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 この「肉なしハンバーグ」のタネを焼くところから実演が始まりました。

 実演は、当日参加されていた日本ハンバーグ協会理事長のバーグマン田形さんにお願いしました。

(肉なしハンバーグを焼く様子)
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 原作者の寺沢大介先生(写真奥)の目の前で実演されました。

 仕上げにデミグラスソースをかけて完成です。

(肉なしハンバーグ)
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 実際の味は、ハンバーグよりもお好み焼に近いようです。

 この「肉なしハンバーグ」もズボラさんのサイトで紹介されていますので御覧ください。

(【漫画飯再現レシピ】肉なしハンバーグ ミスター味っ子料理を再現 今回はずぼら飯でもなければガスコンロも使ってハンバーグを作っていきます)

 (YouTube「ズボラの漫画飯再現料理」)


ミスター味っ子「寿司サンドイッチ」

 夕方、湘南台の「日の出寿司」さんから特注のお寿司が届きました。

 寺沢大介先生の漫画「ミスター味っ子」に登場する「寿司サンドイッチ」です。

(寿司サンドイッチの紹介)
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 原作では、ロールパンに寿司ネタをのせたオープンサンドイッチが紹介されています。

 今回の寿司サンドイッチは、食パンに具をのせ、海苔巻き状にクルクル巻いたものを御用意いただきました。

(寿司サンドイッチ(いくら・海苔・サーモン))
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 いくら・海苔(佃煮とキュウリ)・サーモンを食パンで巻いた寿司サンドイッチです。

 本当のお寿司屋さんで作られたところがスゴイです。

 会場の参加者全員に召し上がっていただくため、寿司サンドイッチを包丁で半分に切りました。

(寿司サンドイッチ(いくら)と包丁)
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 私が包丁で切ったのですが、パンも中の具もやわらかいので、切る度に布巾で包丁を拭き、押し切りにならないよう注意しながら切りました。

(寿司サンドイッチ(海苔)の盛り付け)
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 この寿司サンドイッチを斜めに3等分に切って寿司桶に立てた方が見栄えが良いはずですが、食パンを丸めた状態だったので、こうするとバラバラに崩れてしまう危険性がありました。

 「味平ライス」、「タワーリングカレー」、「肉なしハンバーグ」、「寿司サンドイッチ」…私は運営スタッフだったので、何も食べておらず、読者の皆様にどんな味だったかお伝えできないのが申し訳ないところですが、その分、様々な写真で御想像ください。

 途中、カウンターでずっと立ちっぱなしだった私に、梅本ゆうこさん(「マンガ食堂」ブログ・本の執筆者)が温かく声をかけてくださり、グルメ漫画や食の話で盛り上がりました。

 これで一次会(漫画飯オフ会)はお開きとなり、参加者の皆さんには一旦御退場いただき、私を含む運営スタッフは二次会の準備に取りかかりました。


「シャンソン歌手・浜野ケイ子氏ライブ」と「釘師サブやん」バースデーケーキ

 二次会に向け、会場の掃除・後片付けや音響設備のセットなどをし、開始時刻の19時を迎えました。

(アルスノーバ)
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 さぁ、二次会の始まりです。

 二次会はシャンソン歌手の浜野ケイ子さんの歌と音楽を楽しみながら、みんなでビッグ錠先生の誕生日をお祝いしました。

(浜野ケイ子さんとビッグ錠先生)
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 店内の照明を落とし、シャンソンやダンスで盛り上がりました。

 私も少し余裕ができたので、再会した寺井広樹さん(実業家、映画「散歩屋ケンちゃん」監督・まずい棒考案者)と会話を楽しみました。

 その中で、ビッグ錠先生の「包丁人味平」に登場する「ブラックカレー」を商品化し、銚子電鉄で販売されているとの情報をいただきました。

 広島市南区の会社(「有限会社オフィスシン」)で開発された商品とのことです。

 私の自宅の近くで密かにブラックカレーが開発されていたとは…

(銚電ブラックカレー)
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 このブラックカレーは、寺井広樹さんが納得のいくまで何度も作り直されたようで、終盤は感覚が麻痺してしまったとのお話でした。

 私が「感覚が麻痺してこそ、ブラックカレーじゃないですか!」とお応えすると、寺井さんは「確かに」と笑っておられました。

 銚子電鉄のウェブサイトには、
「「銚電ブラックカレー」で、ブラック(黒字)企業としての立ち位置を定着させていきたい…という願いを込めました」
と紹介されていますが、「ブラック企業」という表現は誤解されますよ(笑)

 私から寺井さんへは、湘南台駅のファミリーマートに「銚子電鉄ぬれせんべい」の垂れ幕があったことをお話ししました。

(ファミリーマート「銚子電鉄ぬれせんべい」垂れ幕)
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 相鉄ステーションリテール株式会社が運営するファミリーマート32店舗(相鉄沿線、神奈川、東京)で販売されているようです。

 しばらくして、寺井さんがケーキの箱を取り出されました。

 そして寺井さんからビッグ錠先生へ、特製のバースデーケーキがプレゼントされました。

(特製「釘師サブやん」バースデーケーキ)
Photo_20241020133701

 ビッグ錠先生の漫画「釘師サブやん」のコミックスやイラストがケーキで再現されています。

 会場の参加者から歓声があがり、皆さん写真を撮っておられました。

 少年誌にパチンコの漫画を連載すること自体、ぶっ飛んでいるのですが…(笑)

(ビッグ錠先生と「釘師サブやん」バースデーケーキ)
Photo_20241020134001
 寺井広樹さん撮影

 バースデーケーキと一緒に、上機嫌のビッグ錠先生です。

 大盛況のうちに二次会もお開きとなり、無事イベントは終了しました。

 その後、ビッグ錠先生や浜野ケイ子さんとお話しすることができ、ビッグ錠先生から特製バースデーケーキも少しいただきました。

(「釘師サブやん」バースデーケーキ実食)
Photo_20241020134201

 この時初めて知ったのですが、このケーキは、上のコミックスの部分だけが食べられるケーキで、下の大きな台は発泡スチロールで作られた飾りでした。

 台の部分から食べようとスプーンを入れたところ、発泡スチロールがポロポロ出てきたようです(笑)

 希少なケーキをいただくことができました。

 ビッグ錠先生がお帰りになる時、私は店の外へ出てお見送りをしたのですが、私からビッグ錠先生へ「お気を付けてー」とお話しすると、ビッグ錠先生から「はいよー」とお返事がありました。

 私がすかさず「知らんけどー」と叫ぶと、ビッグ錠先生は暗闇の中でズッコケておられました。


 マスターやズボラさん、運営スタッフの方々(アルスノーバの常連さん)は、12時間以上ずっと立ちっぱなしで頑張りました。

 夜も更けたので、お世話になったマスターや運営スタッフの皆さんにお礼申し上げ、私もお店を後にしました。

 とても疲れましたが、ビッグ錠先生をはじめ、皆さんと楽しいひと時を過ごせたこと、そして運営スタッフの一員としてお手伝いできたことに幸せを感じました。


まとめ

 後日、ズボラさんが今回の「ビッグ錠誕生日祭・漫画飯オフ会第8弾」の様子を動画でアップされました。

(【漫画飯オフ会8弾】タワーリングカレー&肉なしハンバーグ スーパーくいしん坊&ミスター味っ子 再現料理 アニメ飯再現レシピ ビッグ錠誕生日祭)

 (YouTube「ズボラの漫画飯再現料理」)


 「百聞は一見に如かず」で、この動画を御覧いただければ、臨場感あふれるイベント当日の様子がよくわかります。

 お忙しい中、このようなイベントを企画・実施してくださるズボラさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

 この場をお借りして、お礼申し上げます。


<関連サイト>
 「ズボラの漫画飯再現料理」(ずぼら料理研究家)
 「マンガ食堂」(梅本ゆうこ)
 「日本ハンバーグ協会
 「散歩屋ケンちゃん」(「散歩屋ケンちゃん」製作委員会 )
 「有限会社オフィスシン」(広島市南区西旭町4-9)

<関連記事>
 「ビッグ錠先生の世界8 -ビッグ錠誕生日祭(チャップマンさんの漫画めし料理 包丁人味平の「味平カレー」と「ブラックカレー」)-
 「ビッグ錠先生の世界14 -映画「散歩屋ケンちゃん」DVD制作プロジェクト 「デキらぁめん」・「ブラックカレー」をビッグ錠先生と食べる会-

2024年9月29日 (日)

魚柄仁之助先生の世界7 -「自家製かんぴょう」と「しそ塩」(かんぴょうの味噌汁・かんぴょう煮・かんぴょう卵とじ・しそ塩サラダ・トンテキ梅風味・しそ塩チキン棒)-

魚柄仁之助先生から「自家製かんぴょう」と「しそ塩」が届く

 食文化研究家の魚柄仁之助さんから,長野で採れた夕顔で作られた「かんぴょう」と「しそ塩」を送っていただきました。

 手紙の封筒に入れて私の自宅へ送ってくださいました。

(郵送で届いた「かんぴょう」と「しそ塩」)
Photo_20240928142201

 突然送られてきたので驚きましたが,尊敬する魚柄先生からの贈り物だけに,とても嬉しかったです。

 天使の乙女が描かれた封筒と送り主とのギャップを感じつつ、開封しました(笑)

 自家製かんぴょうとしそ塩は,それぞれ保存袋に入れられ、さらにラップで丁寧に包まれていました。

 同封されたお手紙には、
 「おこんにちわっ。干瓢(かんぴょう)としそ塩です。赤しその葉を洗って干し、塩漬1年経ってから、天日で干して粉にしました。ハーブソルトと思って、サラダやおにぎりなどに使ってください」
と書かれていました。

 かんぴょうは、夕顔を薄くスライスし、魚柄先生の御自宅(東京)のベランダにある物干しハンガーで干されたものです。

(自家製かんぴょう)
Photo_20240928142701

 このようにグルグル巻きにして送っていただきました。

 そして「しそ塩」です。

(しそ塩)
Photo_20240928143201

 この「しそ塩」は、市販とは異なり、無糖(赤しそと塩のみ)なのだそうです。

 確かに「しそ」はハーブの一種で、それを塩漬けしたものは「ハーブソルト」で間違いありませんが、こういう発想をしたことはなく、新鮮味がありました。

 赤しそを約1年塩漬けして、それをさらに天日干しにし、粉にした、手間暇かけられた一品です。

 いくつか料理して,魚柄先生お手製の「かんぴょう」と「しそ塩」をいただくことにしました。


かんぴょうの味噌汁

 魚柄先生から「細長いままの干瓢はとっつきにくいが、カットしてあれば味噌汁、煮物などにポイポイ入れるだけ」と教えていただいたので、実践してみました。

(かんぴょう(カット・瓶詰め))
Photo_20240928143801

 乾物をカットし、空きびんなどに保存しておくアイデアは、魚柄先生が考案されたもので、こうしておけば乾物も必要な量だけすぐに使うことができます。

 いつもの味噌汁にカットしたかんぴょうをポイポイ入れてみました。

(かんぴょうの味噌汁)
Photo_20240928143901

 かんぴょうはやわらかく元に戻り、いとも簡単にかんぴょう料理ができました。

 かんぴょうは、シャクシャクした食感で、味噌との相性も抜群でした。

 かんぴょうを調理するのは面倒なイメージがありますが、ちょっとの工夫で簡単に調理することが可能なことがわかりました。


かんぴょう煮

 だしパックでだしをとり,醤油・みりん・砂糖で味付けしただし汁でかんぴょうを煮て,かんぴょう煮を作りました。

(かんぴょう煮)
Photo_20240928144001

 自家製かんぴょうは,肉厚・幅広なのでだし汁がよく浸みており,とてもやわらかくなっていました。

 かんぴょうの持ち味を生かすなら,魚柄先生がおっしゃるように,夕顔を肉厚・幅広に切った方が良いことがわかりました。


かんぴょうの卵とじ

 かんぴょう煮を溶き卵で煮て「かんぴょう卵とじ」を作りました。

(かんぴょうの卵とじ)
Photo_20240928145301

 だし汁が浸み込んだ肉厚のかんぴょうが鶏肉や油揚げのような役目をし、ごはんにかけたら親子丼や衣笠丼(※)そっくりだと思いました。

 ※衣笠丼(きぬがさどん)…京都市北区・右京区の衣笠山にちなんだ京都のご当地料理。刻んだ油揚げと九条ねぎを卵とじにしてごはんにのせた丼


しそ塩サラダ

 魚柄先生のお手紙に「サラダに使ってください」とあったので、サラダ用に「しそ塩ドレッシング」を作ってみました。

(しそ塩ドレッシング)
Photo_20240928145701

 材料は米酢、油、塩、しそ塩です。

 しそ塩の塩分が控えめなため、少し塩を足しました。

(サラダ)
Photo_20240928145801

 サラダも用意しました。

 このサラダに「しそ塩ドレッシング」をかけてみましょう。

(しそ塩サラダ)
Photo_20240928145901

 ドレッシングがかかっているところがはっきりわかりますね。

 はっきり言います。これはいまいちでした。

 しその酸味に酢の酸味も加わって、酸っぱくなり過ぎたのです。

 ドレッシングの酸味はしそ塩だけで十分で、油と塩としそ塩で作ればよかったようです。


トンテキ梅風味

 しそ塩をハーブソルトとしてトンテキを作ってみました。

 豚ロース肉の両面を焼き、仕上げにしそ塩をふりかけました。

(トンテキ梅風味)
Photo_20240928150201

 トンテキに、梅干しの風味と酸味がほどよく加わり、さっぱりと美味しくいただけました。


しそ塩チキン棒

 魚柄先生が考案された料理の1つに「チキン棒」があります。

 チキン棒は、鶏のムネ肉やササミに塩をすり込み、肉の水分を飛ばして鶏の旨味を凝縮させ、それを蒸した料理です。

 塩をして水分を飛ばすことで保存性が高まり、地鶏のような食感のハム・サラダチキンが出来上がるのです。

 チキン棒は過去に一度作ったことがあるのですが、今回は魚柄先生お手製の「しそ塩」を使った「魚柄スペシャルチキン棒」を作ってみました。

 鶏のささみに軽く塩を振り、さらに「しそ塩」をまぶしました。

(しそ塩をまぶした鶏ささみ)
Photo_20240928150401

 バジルをまぶしたサラダチキンがあるので、ハーブソルトのように「しそ塩」をまぶしたサラダチキンも相性が良さそうです。

 前回チキン棒を作った時は、自宅のベランダで干すことをためらい、冬場に室内でラップをして3~4日干したのですが、水分が完全に飛ばず、肉を少し傷ませてしまいました。

 そこで今回は思い切って、外のベランダでそのまま干してみることにしました。

 晴れて日差しが強かったこともあり、みるみるうちに肉の水分が飛んでいきました。

(天日干しした鶏ささみ)
Photo_20240928150601

 昼間の約7時間、ベランダで天日干しした鶏ささみです。

 水分が飛んで、旨味が凝縮され、肉の色も濃くなりました。
 (その分、肉も小さくなりましたが…)

 わずか半日でこの状態です。

 晴れた日に洗濯物を干すと一気に乾くのと同じ原理で、改めて日光の力はすごいなと感じました。

 エアコンの室外機の上に置いておいたからかも知れませんが(笑)

 天日干しした鶏ささみをラップで包み、蒸し器にセットしました。

(鶏ささみを蒸し器にセット)
Photo_20240928150801

 15分ぐらい蒸せば完成です。

(鶏ささみ蒸し上がり)
Photo_20240928221901

 ラップにぴっちりと包まれたチキン棒が出来上がりました。

 しばらく冷ましてから、ラップを取り外しました。

(しそ塩チキン棒)
Photo_20240928222201

 市販のバジルをまぶしたサラダチキンのようです。

 いただいてみると…「うまいっ!」

 肉の旨味が凝縮され、しそ塩の酸味もほどよく効いたチキン棒になりました。

(しそ塩チキン棒(中身))
Photo_20240928222301

 肉に弾力が増し、噛みしめるとモギュモギュとした食感が楽しめました。

 その味わい・食感は、ささみの燻製そっくりでした。

 晴れた日は、洗濯物と一緒に、鶏肉や夕顔(かんぴょう)を干すことをおすすめします(笑)


<関連サイト>
 KOKOCARA「「チキン棒」を作ってみた!」生協パルシステム

<関連記事>
 「魚柄仁之助先生の世界3 -長野の自家製かんぴょう(かんぴょう煮・かんぴょうの油炒め・かみなり汁)-
 「魚柄仁之助先生の世界6 -エゴマ味噌・エゴマの実を使った料理、「縁食」と「非円食」について-

<参考文献>
 魚柄仁之助「うおつか流 食べつくす!」農文協

2024年8月25日 (日)

JR貨物食堂(JR貨物岡山機関区)で「ハチクマライス」を味わう

 岡山市北区にある「JR貨物岡山機関区」を訪問しました。

 この岡山機関区の構内に「JR貨物食堂」という職員食堂があります。

 今回は、この「JR貨物食堂」と「ハチクマライス」について御紹介したいと思います。


JR貨物岡山機関区とJR貨物食堂

 JR貨物岡山機関区周辺を歩いていると、JR貨物食堂の看板がありました。

(JR貨物 岡山機関区とJR貨物食堂の看板)
Photo_20240825115101

 看板には「JR貨物食堂 一般の方もどうぞ」と書かれています。

 「JR貨物食堂」は、JR貨物職員以外の方でも気軽に利用することが出来ます。
 ※現在、平日のみの営業となっています。

(JR貨物食堂へ続く道)
Photo_20240825115501

 看板の矢印が示す方向へ歩きました。

(JR貨物食堂(店舗裏))
Photo_20240825115701

 途中、「JR貨物食堂」と書かれた赤い店舗テントが見えましたが、ここはどうやら店舗の裏側のようです。

 さらに歩くと、職員出入口に着きました。

(JR貨物 岡山機関区・職員出入口(手前))
Photo_20240825115702

 食堂へは、この職員出入口から入るようです。

(JR貨物 岡山機関区・職員出入口)
Photo_20240825115801

 職員出入口には、業務を終えたJR貨物職員向けに「お疲れ様でした」と書かれています。

 その一方で「関係者以外立入禁止」・「防犯カメラ作動中」という標識も…

 駐輪場には、乗務員が構内を移動するための自転車がずらりと駐輪されていました。

(JR貨物 岡山機関区とJR貨物食堂)
Photo_20240825115901

 構内に入ると、JR貨物食堂の案内看板はパタッとなくなるのですが、自動販売機がまとまって設置されている建物が福利厚生棟で、ここに食堂も入っているだろうと、自動販売機へ向かって歩きました。


JR貨物食堂の様子

 予想どおり自動販売機近くにJR貨物食堂の玄関があったので、緊張と期待でドキドキしながら入店しました。

(JR貨物食堂)
Photo_20240825132001

 平日・月曜日の朝9時に伺ったのですが、JR貨物職員の方が数名食事されていました。

 厨房でメニューを注文し、先に精算を済ませる方式です。

 メニュー札には、うどん・そば・カレーライス・焼き飯・カツ丼・天とじ丼などの定番メニューのほか、日替わりの朝定食や単品のおかずも用意されていました。

 お店の方からは「朝定食はいかがですか。今日のおかずは焼き鯖です」とすすめていただきましたが、私は最初に単品のおかずコーナーへ行き、目当ての料理がないか探しました。

 私が目玉をキョロキョロさせて探したのは「目玉焼き」です。

 なぜなら、鉄道関係の食堂で「ハチクマライス」を食べたかったからです。

 「ダメもと」、「なくて当たり前」と思いながらも探してみると…

 「あった!!」

 1皿だけ目玉焼きが用意されていました。

 実は、目玉焼きがなかったら、無理を承知でお店の方に目玉焼きを作っていただくようお願いしようかとまで考えていただけに、あって本当に嬉しかったです。

 朝定食はまたの機会に味わうこととし、目玉焼き(100円)、それに単品でライス(150円)と味噌汁(50円)を注文しました。

(ライス・味噌汁・目玉焼き)
Photo_20240825133601

 目玉焼きには、千切りキャベツも添えられています。

 漬物はセルフサービスで、たくあんときゅうりの漬物を小皿に盛りました。

 スプーンにクルクルと紙ナプキンが巻かれていますが、こうしたところにお店の方のプライドを感じました。


ハチクマライス

 「ハチクマライス」は、ごはんに目玉焼きをのせた、鉄道乗務員向けの「まかない丼」です。

 かつて、長距離夜行列車(ブルートレインなど)の乗務員が、まかないの食事として、食堂車の営業時間(乗客の食事時間)を外した時間帯に、ハチクマライスが食べられたようです。

 ハチクマライスの由来は、古典落語(江戸落語)で常連の登場人物「八五郎(ハチゴロウ)」と「熊五郎(クマゴロウ)」の名前にあやかったものと言われています。

 粗忽な(ドジでおっちょこちょいな)の「ハチ」や、荒っぽい「クマ」でも簡単に美味しく作れるという意味を込めて命名されたのだとか。

 私はハチクマライスという料理があることを、広島の洋食レストラン「広亭タナカ」の先代シェフ・田中恒士さんから教わりました。
 (かつて、このお店でハチクマライス用の万能ソースが販売されていました。)

 鉄道ファン(鉄道マニア)、鉄道関係者、昔の洋食に詳しい人ぐらいしか知らないであろうハチクマライス。

 そのハチクマライスを、JR貨物食堂で作ってみました。

 ごはんに目玉焼きをのせ、テーブルに置かれていた調味料から「中濃ソース」を選んで、目玉焼きにかけました。

(ハチクマライス)
Photo_20240825141701

 これです、これです、私がJR貨物食堂でやってみたかったことが実現出来ました。
 (JR貨物食堂の関係者様へお詫び申し上げます。)

 こちらの食堂は、ごはんの盛りがよく、なおかつ美味しいので、丼物にしても美味しくいただけました。

 鉄道職員さん達と同じ食堂でいただいたハチクマライスは格別で、思い出に残る朝食となりました。


まとめ

 ハチクマライスでお腹を満たした後、少しだけ岡山機関区を見学しました。

(JR貨物 岡山機関区)
Photo_20240825142501

 岡山機関区の玄関には、蒸気機関車「C62-1」の車輪が展示されています。

 もしかすると、この蒸気機関車がけん引した「あさかぜ」・「さくら」などの寝台特急の食堂車で、本当にハチクマライスが食べられていたのかも知れません。

 続いて線路沿いを歩いてみました。

(EF210形電気機関車(桃太郎))
Photo_20240825142601

 手前の車両は、西日本を中心に活躍するEF210形電気機関車で、「桃太郎」という愛称で呼ばれています。

 ちなみに、東日本では「金太郎」という愛称の赤い電気機関車(EH500形電気機関車)が活躍しています。

 「桃太郎」も「金太郎」も、力強く貨物を引っ張る、たくましさや頼もしさを感じます。


 今回御紹介したハチクマライスは、「鉄道博物館」(さいたま市大宮区)や「京都鉄道博物館」(京都市下京区)のレストランでも用意されているようです。

(鉄道博物館・京都鉄道博物館のハチクマライス)
Photo_20240825150201
 (「鉄道博物館」・「京都鉄道博物館」のウェブサイトから一部引用・加工)

 自宅でも簡単に作れますので、御興味を持たれた方は御賞味ください。


<関連サイト>
 「JR貨物食堂」(岡山市北区西島田町2-1)
 「鉄道博物館」(さいたま市大宮区大成町三丁目47)
 「京都鉄道博物館」(京都市下京区観喜寺町)

<関連記事>
 「広島の洋食店「広亭タナカ」の魅力 -桃のコンポートと創作付合せ野菜-
 「新幹線車内で駅弁とレモンケーキを味わう -上越新幹線・JR貨物コンテナ弁当・湘南ハニーレモン・ホットサンドスペシャル-

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